2021年6月25日8,660 ビュー View

【プロが教える!元気を育てる柴ごはん】#22 うちの子に合うフードって?「柴犬の体質・性格タイプ別」選び方&与え方

プレミアムペットフード・ケアの専門店『GREEN DOG』でペットフーディストの資格を持つ犬猫の食事のプロ・山本由能さんに、柴犬の食事について教えていただく連載が『プロが教える!元気を育てる柴ごはん』です。

愛柴のためのフード選びのコツと与え方について、ペットフーディストの山本さんに教えていただきました。あなたの愛柴にぴったりのフードを選ぶヒントが満載です。

 

愛柴はどのタイプ?

柴犬

Jane Koshchina/shutterstock

 

いまやフードはたくさんの種類があって、どれを選んだら良いのかわかりにくいほどですね。

 

しかも同じ柴犬でも好みの味は違いますし、食べる量も体質も違います。

 

だからこそ、私は目の前の愛柴に合ったものを選ぶことをおすすめしています。

 

フード選びに重要なのは以下の2点です

 

(1)脂質やタンパク質の量

いま与えているフードより、脂質またはタンパク質の量を増やした方がいいのか、減らした方がいいのかを考えてきましょう。

 

(2)愛柴の体質タイプ

皮膚が弱い、食が細い、筋肉が少ないなどの体質タイプによって、与えるべき脂質またはタンパク質の量は変わります。

 

皮膚が弱いタイプ、関節が弱いタイプ、肥満が気になるタイプ、のんびりタイプ、食欲旺盛なタイプにおすすめは…

柴犬

thirawatana phaisalratana/shutterstock

 

“脂質控えめ”のフードがおすすめです。

 

いま与えているフードの脂質を確認し、次はそれよりも少ないフードを選びましょう。

 

ダイエット用フード、シニア用フード、胃腸ケアフード、国産フードなどが比較的よく該当します。

 

オーナーさんがフード以外におやつもたっぷり与えたい場合にもこのタイプが良いでしょう。

 

・若いけれどシニア用でも大丈夫?

まだ若いのにシニア用を与えるのは心配される方もいらっしゃいますが、総合栄養食であれば問題ありません。

 

総合栄養食は成犬に必要な栄養素の基準があり、老犬用はないのです。成犬に必要な栄養素を含み、シニアの体調に配慮して作られています。

 

・皮膚に痒みが出やすい、体臭がきついなどの悩みには

動物性脂肪を減らすことも改善のサポートになります。

 

フードの脂質が高い場合は動物性脂肪も多く含まれるため、フードは低脂質なものを選ぶのがおすすめです。

 

膿皮症やアトピーなどの皮膚疾患も気になるけれど、乾燥肌を改善したい、体重を増やしたいなどが理由で脂質も増やしたい場合は、皮膚の健康に役立つオイルをプラスすると良いでしょう(例:サーモンオイル、エゴマオイルなど)。

 

獣医師の指導がある場合は、そちらを優先してください。

 

・筋肉をつけたいなら

代謝アップや関節の保護のために筋肉をつけたい場合、タンパク質が多めで脂質が低いものがおすすめです。

 

・フード以外におやつを与えたいなら

おやつを与えると、うっかり一日のカロリーが過剰になりがち。またお肉系のおやつを与えるとタンパク質や脂質が過剰にも。

 

その場合、主食の“脂質”を抑えることで過剰摂取を防ぎやすくなります。

 

特に食欲旺盛な子には低脂質なフードをおやつ代わりにこまめに与えるのも良いでしょう。

 

<参考商品:脂質が控えのフード、給与量たっぷりめ>

  • Yum Yum Yum!シニア&ライト 馬肉ドライタイプ 

    Yum Yum Yum!シニア&ライト 馬肉ドライタイプ 

    ・粗脂肪 6.4%以上
    ・体重10kgには185gが目安量

    脂質を抑えていても美味しそうなカツオ風味がたっぷり。珍しい馬肉のドライフードです。

  • アカナ ライト&フィット

    アカナ ライト&フィット

    ・脂質11%以上
    ・体重10kgには150gが目安量

    脂質は少なく、タンパク質はたっぷりフード。鶏肉、七面鳥肉、魚類を使用。筋肉維持のダイエットに。

  • ナチュラルハーベスト シニアサポート

    ナチュラルハーベスト シニアサポート

    ・粗脂肪 9%以上
    ・体重10kgには140gが目安量

    高齢でも食べられるよう消化吸収に配慮したフードです。総合栄養食なので成犬のダイエット用にもおすすめです。

活動的なタイプ、小食なタイプ、偏食気味タイプにおすすめは…

柴犬

AlyssaRich/shutterstock

 

“タンパク質・脂質”がたっぷりのフードがおすすめです。

 

いま与えているフードのタンパク質と脂質の量を調べて、次回はそれよりも多くなるフードを選んでみましょう。

 

グレインフリー(穀類不使用)フード、パピー用フードが多い傾向です。

 

このタイプのフードは、栄養が凝縮しているので比較的給与量が少なめなのが特徴。

 

そのため、オーナーさんがきっちり給与量を計ることがおすすめです。うっかり与える量を増やしてしまいがちな場合は避けた方が良いでしょう。

 

・エネルギッシュな活動派、または小食タイプに

運動量が多い場合、胃腸に負担がかかるものは避けたいもの。効率の良い食事でしっかり休めてもらえるといいですね。

 

少量でしっかり栄養が摂れるので小食なタイプにもおすすめ。

 

たとえばハイシニア期など、食事の介助が必要な場合にパピー用フードをふやかして与えることがあります。

 

・偏食気味なタイプに

おやつは食べるけどフードを食べないということがあります。フードよりおやつの方が魅力的なことが原因ですね。

 

主食のタンパク質、脂質を高めることで嗜好性があがります。おやつのようなジャーキータイプのフードも良いでしょう。

 

参考商品:タンパク質、脂質がたっぷりフード、給与量少なめ>

  • キアオラ  ドッグ カンガルー 

    キアオラ  ドッグ カンガルー 

    ・タンパク質:29.0%以上、脂質:17.0%以上
    ・体重10kgには131g(※1)が目安量

    カンガルーと魚を使用。肉類の食物アレルギーが気になる愛柴にもおすすめです。

  • アカナ パシフィカドッグ

    アカナ パシフィカドッグ

    ・タンパク質:35.0%以上、脂肪:17.0%以上
    ・体重10kgには90g※1が目安量

    ニシン、イワシ、カレイなど数種類の魚を使用。少量でしっかり栄養が摂れます。

  • オリジン レジオナルレッド

    オリジン レジオナルレッド

    ・タンパク質:38.0%以上、脂肪:18.0%以上
    ・体重10kgには86g※1が目安量

    ビーフ、イノシシ、ヤギ、ラムといった滋養豊かな赤身肉を使用。運動量が多い愛柴におすすめです。

※1:いずれもメーカー推奨のうち活動的でない場合の給与量を示しています。

 

与える量にも注目

柴犬

UvGroup/shutterstock

 

低カロリー(低脂質)なフードでもたくさん与えれば太り、高カロリー(高脂質、高タンパク質)でも少量であればカロリーは抑えられます。

 

でも、ある程度はフードメーカーが推奨している給与量を参考にしましょう。必要な栄養素が摂れるよう計算されているからです。

 

きっちり給与量どおりに与えなければならないわけではありません。愛柴に合わせて3割までの範囲を限度として増減の調整してくださいね。

 

ついでにフードの価格の仕組みになりますが、お肉をたっぷり使ったフードの方が1袋あたりの価格は高くなります。

 

ですが、実際に与える量によって一日の食費は違ってきますね。

 

特に高カロリー食は少量で栄養が摂れるため給与量が少な目です。一度比べてみてくださいね。

 

最後に

柴犬

Anastasiia Chepinska/shutterstock

 

今回ご紹介した脂質やタンパク質量はあくまで目安です。難しく思わないでくださいね。

 

みなさんの愛柴にはどんな食事が合うのか、このことについて完璧な答えはありません。

 

食事選びを考え過ぎるより、ご家族の感覚的なものも大事にしてください。

 

「これ喜びそうね」や「今回はこれにしてみようか」など、愛柴を思って選ぶことが、結果的に愛柴にとって良い食事を見つけやすくしていくと思います。

 

フードの選び方、与え方でお困りの場合は、お気軽にペットフーディストにご相談ください。

 

GREEN DOGとは

世界中から厳選してセレクトした愛犬のためのプレミアムペットフード・ケアの専門店。通販店だけでなく、関東・関西に5店舗、実店舗を構えています。

 

専門家がカウンセリングを通して1頭1頭に最適なフードを選んでくれる『ドッグフード専門店 ごはんの窓口 by GREEN DOG』も、東京・吉祥寺に3月20日(金・祝)オープン。

 

フード選びや食事内容に困ったら、お気軽にお問合せください。

GREEN DOG 相談ルーム

https://www.green-dog.com/shop/consult.php

 

執筆者

GREEN DOG

ペットフーディスト

山本 由能

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