2020年6月17日7,052 ビュー View

【プロが教える!元気を育てる柴ごはん】#11 おいしく歯周病対策!歯磨きギライの愛柴には「乳酸菌配合おやつ」がおすすめ

プレミアムペットフード・ケアの専門店『GREEN DOG』でペットフーディストの資格を持つ犬猫の食事のプロ・山本由能さんに、柴犬の食事について教えていただく連載『プロが教える!元気を育てる柴ごはん』。

今回は、歯周病予防のためにおすすめのおやつについてレクチャー。歯磨きギライな柴オーナーさん必見ですよ!

 

みなさんの愛柴は歯磨きがんばってますか?

 

犬の歯磨きはなかなか難しいものですが、犬に多いお悩みである歯周病を防ぐためには欠かせないものです。

 

歯が痛くてごはんを食べられなくなるなんて、とても辛いこと。

 

健康寿命を延ばすためにも、ずっとごはんをおいしく食べてもらえる状態にしておきたいものですね。

 

歯の健康には歯磨きが一番大切なケアですが、今回は補食からできるケア“乳酸菌”についてペットフーディストの山本が説明します。

 

歯周病のしくみ

柴犬

thirawatana phaisalratana/shutterstock

 

歯周病とは、歯の周りの病気のことですが、その原因は歯垢(しこう)です。

 

唾液中の糖とタンパク質からできた“ぬめり”から始まり、その中で細菌が増殖し、歯に付着したものが歯垢です。

 

白っぽく粘着性のある歯垢は、口の中の悪玉細菌の居心地の良い住みかなのですが、柔らかいので歯ブラシによって簡単に落とすことができます。

 

ただし、犬の歯垢はわずか3日ほどで石灰化して、硬い歯石に変わります。

 

唾液中のミネラルが歯垢に沈着することで出来るのですが、歯石の表面はザラザラしているので、さらに歯垢が付着しやすくなるという悪循環に。

 

特に歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)の歯石には歯垢が付きやすく、歯ぐきに炎症を引き起こしたり、歯や骨を溶かしてしまいます。これが、いわゆる歯周病です。

 

歯周病は、放っておくと歯を失ったり顎が弱くなるだけでなく、口の中の悪玉細菌を飲み込んだり血管から体内に入り込まれることで、全身(特に腎臓や心臓)に影響を及ぼすやっかいな病気。

 

できるだけおくちのケアを意識したいものです。

 

おくちケアに必要なこと

柴犬

Seregraff/shutterstock

 

歯周病を防ぐには、柔らかい歯垢のうちに歯ブラシで落とすことが最も効果的。

 

でも実は、おくちケアのためには歯磨きのような物理的なケアのほかに、体の中からできるケアがあるんです。

 

歯磨きを完璧に行うのはとても難しいことですし、特にまだまだ歯磨き自体に慣れていない愛柴の場合はなおさらですね。

 

そのような場合のサポートにもおすすめなのが、乳酸菌を摂取すること。

 

口の中は腸内と同じように、健康に役立つ細菌や、増えると悪さをする細菌とさまざまな種類の細菌がいます。

 

おくちの健康を守るためためには、悪い細菌が住みにくくなるような環境にすることが大切。

 

それができるのが乳酸菌なんです。

 

乳酸菌がおくちケアにおすすめな理由

細菌

Zevector/shutterstock

 

乳酸菌は腸内で善玉菌として働きます。

 

腸にはたくさんの細菌が存在していますが、そのときの腸内環境により、善玉菌、悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん=善玉にも悪玉にも変わる菌)のバランスは変わります。

 

健康な状態とは、善玉菌が元気(優勢)なバランスのとき。

 

体の免疫細胞の7割が、腸に存在していると言われていますので、腸の健康が、すべての健康の要といっても過言ではありません。

 

つまり、腸内環境を整えることは、おくちの中の免疫力維持にも役立つのです。

 

また、アレルギーや皮膚疾患、腫瘍といった病気を防ぐためにも重要視されています。

 

乳酸菌はどうやって与えるのがいいの?

柴犬

MitchyPQ/shutterstock

 

<毎日摂り入れる>

乳酸菌は腸に長く滞在することができず、数日で体の外に出てしまいます。

 

そのため、毎日継続して摂り入れることが理想です。

 

ひと昔前は「乳酸菌は生きたまま腸に届かないと意味がない」と言われていました。

 

しかし今では乳酸菌が活性していなくても、乳酸菌が作り出した物質が腸のために役立つことが解明されてきており、それを利用したさまざまな商品が出ています。

 

今回は、その中でも愛柴が喜ぶこと間違い無しの乳酸菌を配合したおやつをおすすめします。

 

<乳酸菌をおやつで摂るメリット>

・気軽に取り入れやすい

・おいしくて続けやすい

・歯ブラシトレーニングのご褒美にも◎

・愛柴も飼い主さんの嬉しいコミュニケーションになる

などなど

 

<おすすめの与え方>

(1)歯磨きのあとのご褒美として

なんといっても、おいしいご褒美があると、苦手なことも克服しやすいですよね。

 

おすすめなのが、『Dr.デンタル乳酸菌ジャーキー』(以下ジャーキー)。

 

つなぎ素材なし、お肉のみで作った弾力性のあるジャーキーに乳酸菌を添加しています。

 

クッキーのように口の中に食べカスが残りやすいおやつとは違い、歯磨き後のご褒美にも使えるのが魅力なんです。

 

細かく切りやすい硬さなので、トレーニングのご褒美やお楽しみのために少しずつ与えるのもいいですよ。

 

  • Dr.デンタル 乳酸菌ジャーキー

    Dr.デンタル 乳酸菌ジャーキー

    犬のお口の健康に関する研究結果が得られた「デンタブロック乳酸菌(R)」配合のジャーキーです。
    鹿肉、ささみ、白身魚、カンガルー、ささみプラスマヌカ入りの5種類がラインナップ。

 

(2)お水と一緒に与える

食後の食べかすや唾液のぬめりを流すためにも水を摂ることがおすすめ。

 

小さく切ったジャーキー数個と少量の水を一緒に入れた器で与えると、ジャーキーを食べるために一緒に水が口の中に入ります。

 

ジャーキーをはじめて与える際は最初に匂いをかがせたり、愛柴が見ている前で水の入った器に入れてくださいね。

 

もともとお水をあまり飲まない愛柴にも水分補給のサポートにいかがですか?

 

ただし、お肉ですから、与え過ぎると肥満を招くので禁物です。

 

とってもおいしくて、愛柴がもっともっと欲しがっちゃうかもしれませんが、上手に調整してくださいね。

 

【その他の乳酸菌が摂れるおすすめ商品】

  • 生乳ドライヨーグルト ALORU ビッツ

    生乳ドライヨーグルト ALORU ビッツ

    モンゴルの伝統製法で作った、固形状のヨーグルト。
    生乳100%の濃厚な味わいと、乳酸菌由来のほのかな酸味、そして、ガッチリと硬めの食感が特長。
    砂糖はもちろん、保存料や品質保持剤は無添加。

  • K9ナチュラル フリーズドライ ラム・グリーントライプ

    K9ナチュラル フリーズドライ ラム・グリーントライプ

    日本では手に入りにくいラム(子羊)のグリーントライプをそのままフリーズドライに。非加熱のため、乳酸菌ほか、熱に弱い栄養がたっぷり詰まっています。
    フードのトッピングとしてもおすすめ。

おわりに

柴犬

TOM KAROLA/shutterstock

 

今回はおくちの健康のために役立つ乳酸菌とおすすめの与え方を紹介しました。

 

歯磨きも乳酸菌も“毎日”がおすすめ。

 

愛柴が気に入ってくれる方法なら無理なく継続しやすいのですよね。

 

歯磨き後の新習慣で歯ブラシまで大好きになってくれますように。

 

ただし、愛柴のよろこぶ顔が見たくてつい与えすぎてしまわないように気をつけてくださいね。

 

GREEN DOGとは

世界中から厳選してセレクトした愛犬のためのプレミアムペットフード・ケアの専門店。通販店だけでなく、関東・関西に5店舗、実店舗を構えています。

 

専門家がカウンセリングを通して1頭1頭に最適なフードを選んでくれる『ドッグフード専門店 ごはんの窓口 by GREEN DOG』も、東京・吉祥寺に3月20日(金・祝)オープン。

 

フード選びや食事内容に困ったら、お気軽にお問合せください。

GREEN DOG 相談ルーム

https://www.green-dog.com/shop/consult.php

 

執筆者

GREEN DOG

ペットフーディスト

山本 由能

<参考書籍>

『イヌ・ネコ 家庭動物の医学大百科』(2006年 ピエ・ブックス)

『ペット栄養管理学テキストブック 歯科疾患と食事』(2014年 アドスリー)

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