2020年8月29日2,080 ビュー View

【柴犬お悩み解決NOTE】♯24 ガウガウ!眠いときに触る、食後に皿を片付けると噛まれます【ドッグトレーナー・小野洋平がズバリ回答】

第一線で活躍するドッグトレーナーの小野洋平さんが、読者からのしつけ・トレーニングのお悩みに答える連載『柴犬のお悩み解決NOTE』。眠いときに体に触れたり、食後に皿を片付けようとしただけで本気で噛んでくる子を抱えるオーナーさんの悩みです。

同様の悩みを抱えるオーナーさんは少なくないようですので、ぜひ参考にしてみてください。

今月のお悩み:眠いとき、食後に皿を片付けるときに本気で噛みつきます。

1歳5ヶ月・女の子

 

基本的にビビリな性格なのですが、眠いと思っているような時に少し体に触れただけで本気で噛もうとしてきます。

 

家族みんな、何度か噛まれて流血しました。

 

食事も、お皿を床に置くと、食べ終わってお皿を片付けるときに怒って噛もうとします。

 

ですので、何回かに分けて私が手からあげてるのですが、このままの与え方で良いのか悩んでいます

 

柴犬はプライベート重視で神経質な性質だと理解して

柴犬

Spencer Xu/shutterstock

 

寝ているときや眠そうなときに犬を触ると怒ってくるのは、動物としては間違っていない反応です。

 

この子が「邪魔!」「やめろ!」と感じているから噛むのだと理解してください。

 

とはいえ家庭犬。

 

その動物としての本能に折り合いをつけてもらう必要があります。

 

眠そうなときや食べ物が絡んでいるとき以外に、たとえばリードを付けるときや足を拭くときなどはどうですか? 

 

噛むまではいかないけど、唸ったりするでしょうか?

 

もし他のときに唸ったり噛まれることがなければ、“犬にとって大切な行動”をとっているときにだけ唸る、噛むのだと思われます。

 

眠りは休息するために大事ですし、食べることは生きるために大事な行動ですからね。

 

また、洋犬に比べ和犬は“プライベート”を大事にし、神経質でもあります。

 

プライベートを侵害されるようなことに対して唸ったり噛んだりする子が多く見られます。

 

ここをまず、頭に入れておきましょう。

 

噛まれたとき叱ったり大声を出すと悪循環に

柴犬

taa22/shutterstock

 

大体のオーナーさんは、噛まれると怒ったり大きい声をあげたりしてしまうでしょう。

 

しかしそれが、柴犬をさらにエキサイトさせてしてしまうこともあります。

 

しかも噛まれるたびに怒ったり大声を出すのを繰り返してしまうと、だんだんと犬の警戒心が強くなり、食べ物の匂いがしただけでピリピリする様になってしまう場合も。

 

噛まれたときにきちんとした対処ができないのならば、怒ったり、押さえつけたりはしないでください。

 

程度がひどくなると、手に負えなくなります。

 

※きちんとした対処とはなにか。これはケースバイケースで、直接でなければアドバイスは難しいので、ここでは説明を割愛させていただきます。

 

ハウスを活用しよう

柴犬

Benoist/shutterstock

 

現在のご飯の与え方ですが、このままでは良いと僕は思いません。

 

与え方を工夫していくことは必要ですが、根本的な解決にはならないからです。

 

しかし噛みつきがあるうちは、オーナーさんにとって普通にご飯を与えるのは怖いことでしょう。

 

そこで、噛まれないための対処として、ハウスができる子ならハウス内でご飯を与えてください。

 

ハウスでご飯をあげるときは、必ず扉を閉めてください。

 

これなら、ご飯中にオーナーさんが近くに行っても噛まれることはありません。

 

そしてお皿を片付けるときは、犬を先にハウスから出して、他に興味が移ったのを確認してからお皿を取ります。

 

バタバタしていたり時間がなかったりすると、お皿をサッと取ってしまいがちですが、そういう時に「ガブッ」ときますので、必ず毎回注意してください。

 

ハウスができなければ、家の中の導線から離れたところでご飯をあげるしかないです。

 

食べ終わったことを確認するのではなく、食べ終わって犬が皿から離れる=興味が他に移っているかどうかを確認してから、お皿を片付けてください。

 

これだと毎食注意をしなければいけませんが、噛まれなくてすみます。

 

眠たいときに唸ってくるのも、ハウスで寝かせれば家族が噛まれる問題は解決します。

 

ハウスができなければ、今からでも遅くないのでしっかりと練習してください。

 

しつけやトレーニングは「最初の1年」が最大の山場

フレンチブルドッグ

Aleksandr Abrosimov/shutterstock

 

オーナーさんが犬に噛まれないように注意することと、“噛まない犬に育てること”は、全く別のしつけやトレーニングです。

 

この子の場合、既に噛むクセが出てきてしまっていますので、ぜひ専門の方にトレーニングを受けてください。

 

ここでまだ犬を飼い始めたばかりの方に言っておきたいのが、“犬はすごい速さで成長します”ということ。

 

パピーの時は可愛いあまり、犬の好きなようにやらせてあげたいと思うかもしれません。

 

しかし、その子の持って生まれてきた素質、そして成長段階で日々起きている変化などを、オーナーさんができるだけ敏感に察知、理解し、育てる方針を作ることが大切です。

 

もしかすると、あなたの愛柴は、生まれつき一般の人には飼いづらい性格の犬かもしれません。

 

しかし早い段階でそのことに気付けたら、その分、人間と暮らしやすい犬に育てていくためのトレーニングに早く取り組めます。

 

すると、オーナーさんが噛まれて大怪我することや、愛柴のことが怖くなることもなくなります。

 

時間が過ぎるのはあっという間。

 

「ちょっと問題があるな」と思っていることも1年放っておいたり、間違ったしつけをしているうちに、犬が成犬になり“ちょっとの問題”が大問題になります。

 

1歳になれば噛む力も凄いし、その子の中に自我や価値観みたいなものが出来上がっているので、噛む犬の場合、そうなってからトレーニングをしても、オーナーさんだけでは無理な場合がほとんどなのです。

 

プロでさえ難しくなっているため、時間がかかったり金額的に高額になってしまう場合も。

 

しつけやトレーニングは、最初の1年が最大の山場です。

 

ここを逃さず、がんばって良いしつけができると、その後の10年をとても楽しく暮らせます。

 

トレーニングにお金を使いたくない、時間をかけられないなどあるかもしれませんが、最初の1年だけは、時間もお金もかけてオーナーさんの知識や経験を増やしてください。

 

それが、犬たちにとっても、安心して楽しく過ごせる場所ができるということです。

 

小野洋平 PROFILE

『inu-house』代表。

通信のベンチャー企業に勤務後、カナダに渡りドッグトレーニングを学ぶ。カナダでは、いきなり家庭犬のトレーニングを行う現場で問題犬と呼ばれている犬たちに囲まれての修行。帰国後、介助犬育成と家庭犬トレーニングのケイナイン・ファミリーを立ち上げるが、日本人の犬の考え方や家庭犬の在り方に疑問を抱き、家庭犬トレーニングを主に行うようになる。日本独特の犬文化を守ることと変えていくことが目標。

 

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