2020年11月16日4,752 ビュー View

【プロが教える!元気を育てる柴ごはん】#16 秋冬は「隠れ脱水」に注意!水を飲んでくれない柴におすすめの水分補給テクとは

プレミアムペットフード・ケアの専門店『GREEN DOG』でペットフーディストの資格を持つ犬猫の食事のプロ・山本由能さんに、柴犬の食事について教えていただく連載『プロが教える!元気を育てる柴ごはん』。

今回は寒い季節にあまり摂らなくなる水分について。秋冬こそ水分が大切な理由、そして上手な補給の方法について解説します。

秋冬は「隠れ脱水」になる危険が!

柴犬

Korobcorp/shutterstock

 

今年は秋が短くて、あっという間に気温が下がりましたね。こんな時期、みなさんは何を食べたくなりますか。

 

気温が低いときには喉の渇きに鈍感になりがち。だから水分を欲しません。

 

秋冬に“隠れ脱水”という言葉が使われ出すのをご存じですか。

 

寒い季節には知らず知らずのうちに体の中の水分が不足しがちになることを注意喚起するためです。

 

特に「冷え」×「水分不足」のときには、体のあちこちに大きな負担がかかります。

 

愛柴が積極的にお水を飲んでくれないというお悩みも多いようなので、しっかりとした水分補給を意識したいですね。

 

今回は寒い季節にこそメリットが大きい水分補給について、ペットフーディストの山本が説明します。

 

心臓や腎臓に大きな負担が…。寒さを感じたときに起きる体の反応とは

柴犬

Jeerawatstock/shutterstock

 

寒いときに体は自動的に、体内の熱を逃さないように働きます。

 

私たちは冷えてくると体を縮こまらせますが、それと同じように体内では血管を縮めて細くしています。

 

これは血液が体の表面近くの血管を流れるときに熱を逃がしてしまうので、それを防ぐため。

 

ここで問題なのは、体の中に水分が少ないと血液中の水分も少なくなること。

 

水分が減ると血液が濃くなります。寒さで血管が細くなったうえに、水分の少ないネトネトした血液になってしまうと、血管の中をスムーズに流れなくなります。

 

すると心配になるのが、心臓や腎臓に負担がかかること。

 

心臓は血液を流すためにいつもより力強く筋肉を動かします。

 

腎臓は、もっと血液を作ってくれ(造血)、もっと血液を送ってくれ(血圧上昇)、と指示を出すことに忙しくなります。

 

どちらも年齢を重ねると病気になりやすい臓器ですが、若いときから水分が不足しないように気をつけることで、少しでもこれらの負担を減らすことができます。

 

水分は摂るだけじゃダメ!

柴犬

MitchyPQ/shutterstock

 

そして、水分は摂るだけでなく体中に行き渡らせる必要があります。

 

そのためには、入れるだけでなくまわす(代謝をあげる)ことも大事。それには運動が一番です。

 

運動によって筋肉を動かし体温をあげると血液循環がアップ。すると水分や栄養を体中に送り届けることができます。

 

このことは関節炎や膀胱炎の予防にも役立ちます。

 

高齢や病気などで運動を控えなければならない状態の愛柴には、一日5分でもいいのでマッサージをしたり、ホットタオルで体を温めてあげるのがおすすめ。

 

そして、代謝をあげるサポートは食事でもできます。

 

体を温めるものはもちろんですが、気分を盛り上げる素材も大事。

 

気持ちが盛り上がると、体を動かしやすくなるからです。

 

そして気持ちの興奮に応じて、体の中も代謝アップのスイッチが入りやすくなります。

 

寒くたって健やかに過ごす!食事の工夫

柴犬

Kate Camera/shutterstock

 

食事では、まずはしっかり水分を摂ることを意識しましょう。

 

そして次に、巡りをサポートするため、愛柴の気分を盛り上げて代謝アップを狙ってください。

 

<水分補給にはスープがおすすめ>

お水を飲んでくれるタイプなら心配はないですが、そうでない場合は何か味のついたものでないと難しいですね。

 

ドライフードをふやかしたものを好まない場合は、フードとは別でスープ状のものを飲ませてみましょう。

 

水そのものは体に摂って吸収が良いのですが、その分体の外に排泄されるのも早いです。

 

食事の中に含まれる水分なら消化に時間がかかる分、腸を移動しながらゆっくりと吸収されるから体内で利用されやすくなります。

 

その点では、少量ずつこまめな水分補給も良いことです。

 

<気分をあげるコツ>

愛柴の気持ちが盛り上がるものは何でしょう?

 

たいていはお肉でしょうか。お肉の中でも赤身肉は滋養豊富なので体を元気にしますし、消化吸収の際にエネルギーをたくさん使うので熱を作ります。

 

といっても、お肉を常時たっぷり与えた方が良いということではありません。

 

冬の間に痩せるタイプや寒さで気持ちが落ち込みがちな場合にプラスしてみましょう。

 

反対に肥満が気になる場合は、エネルギーに変わりやすいといわれるラム肉(羊肉)がおすすめですよ。

 

ちなみに馬肉は体を冷やすと言われることがありますが、実際に馬肉を食べると体が冷えるかというとそうではないようです。

 

赤身肉の特性を考えると、愛柴が好むならば馬肉を冬に与えても良いでしょう。

 

寒い時期におすすめのフードやトッピング

続いて、秋冬の愛柴におすすめの商品を紹介します。

 

■水分補給におすすめのシチュー&スープ

▼シチュータイプのフード

  • ナウ フレッシュ テトラパック ポークシチュー

    ナウ フレッシュ テトラパック ポークシチュー

    コラーゲンと鶏の旨味が詰まった七面鳥の煮汁をたっぷり使用。いつものごはんへのトッピングやそのまま主食としても使えます。グレインフリー、グルテンフリー。

▼新鮮な国産牛骨で作ったスープ

  • ドットわんスープ

    ドットわんスープ

    全頭検査済の新鮮な国産牛の大腿骨だけを集めてコトコトじっくり煮だした牛骨スープ。骨は「栄養の貯蔵庫」といわれるほどバランスが良く、栄養補給にはぴったり。低カロリーながらコラーゲンも豊富で、消化力の弱いシニア犬や食欲不振、偏食気味の犬にもおすすめ。

 

■愛柴の気持ちを盛り上げるちょい足しお肉

▼体を温める鹿肉の手軽なフリーズドライタイプ

  • エゾ鹿肉のフリーズドライ

    エゾ鹿肉のフリーズドライ

    北海道産エゾ鹿の新鮮な赤身肉をそのままフリーズドライに。高タンパク、低脂肪で嗜好性抜群な上、熱により変化しやすいビタミン類も損なわずに、栄養価の損失が少ないのが特徴です。

▼滋養高い馬肉の小さなキューブタイプ

  • 馬ラング キューブ

    馬ラング キューブ

    化学飼料や抗生剤を与えられることなく、モンゴルの大草原で天然ハーブを食べながらのびのびと育った馬のラングを使用。 高タンパクでミネラルたっぷりなだけでなく、馬ラングは形に対して重量が軽いので、カロリーを抑えめにできるのもうれしいポイントです。

 

■エネルギーとして燃焼しやすいラム肉フード

▼ラム肉たっぷり缶フード

  • ZIWI ドッグ缶 ラム

    ZIWI ドッグ缶 ラム

    肉本来のおいしさがわかる本格フード。犬が消化を得意とする良質なラム肉やグリーントライプなどの内臓類と緑イ貝が製品中91%以上も含まれています。

▼水で作る新感覚フード

  • バランスライフ ドッグフード ラム

    バランスライフ ドッグフード ラム

    いろいろな食材を犬にとって理想のバランスで配合した粉末になったエアードライフード(低温乾燥フード)。お水を注ぎ、かき混ぜて作るだけの簡単ステップで、香り際立つ、まるで生食のようにできあがる新感覚フードです。見てわかる大きさのお肉やニンジン、えんどう豆などがミックスされているので、素材本来の食感が、愛犬の食欲をそそります。

▼主食におすすめのドライフード

  • ベーシックフォーミュラ メンテナンス

    ベーシックフォーミュラ メンテナンス

    日本の住環境を考慮して脂肪分を抑えて低カロリー・低脂肪に設計された成犬・シニア犬用のフード。動物性タンパク質はラム肉のみなので、食物アレルギーをもつパートナーに配慮しています。

 

■体を温める薬膳食

▼ラム肉、かぼちゃ、山芋、しょうが、朝鮮人参などで作ったウェットフード

  • 食のチカラ ラムと朝鮮人参ブレンド<氣>

    食のチカラ ラムと朝鮮人参ブレンド<氣>

    朝鮮人参、なつめ、陳皮など、身体や胃腸を温める食材を集めて煮込んだトッピング用フード。じっくり煮込んでいるので、シニアのパートナーにも与えていただけます。

 

まとめ

寒い時期の水分補給のメリットは、心臓や腎臓の健康維持だけでなく、冬に悪化しやすい関節炎や膀胱炎の予防やケアにも役立ちます。

 

キーワードは、“血液の巡り”ですね。

 

愛柴の老後のためにも、寒い時期こそ笑顔が出るような時間を過ごせますように。

 

GREEN DOGとは

世界中から厳選してセレクトした愛犬のためのプレミアムペットフード・ケアの専門店。通販店だけでなく、関東・関西に5店舗、実店舗を構えています。

 

専門家がカウンセリングを通して1頭1頭に最適なフードを選んでくれる『ドッグフード専門店 ごはんの窓口 by GREEN DOG』も、東京・吉祥寺に3月20日(金・祝)オープン。

 

フード選びや食事内容に困ったら、お気軽にお問合せください。

GREEN DOG 相談ルーム

https://www.green-dog.com/shop/consult.php

 

執筆者

GREEN DOG

ペットフーディスト

山本 由能

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