2021年3月8日2,356 ビュー View

【特集】柴を介護する #17 歯磨きが苦手な犬でもできるデンタルケアをプロが解説。おすすめグッズやおやつも紹介

特集『柴を介護(あい)する』シリーズでは、いつかはやってくる我が子の老後に備え、老犬介護の情報をお伝えしています。

愛犬のために歯磨きをしたほうがいいことがわかっていても、なかなかさせてくれずにあきらめていませんか? 歯磨きが苦手な子の場合でも、さまざまなデンタルケア用グッズを活用すれば、歯周病や歯石の予防に役立ちます。

ドッグハイジニスト&グルーマーの二村郁子さんにうかがいました。

ドッグハイジニストとは……

セラピスト&ドッグハイジニスト,チワワ

セラピスト&ドッグハイジニストとして活動する二村郁子さんとご実家の愛犬

 

ドッグハイジニスト協会が認定した、ペットの口腔ケアのプロのこと。

 

歯のケアや歯磨きの方法など、犬のデンタルケアについて専門的に学び、道具を使いオールハンドで行う歯石除去の技術をマスターした、ワンちゃんのデンタルケアのスペシャリストです。

 

歯みがきジェルやスプレーを使うだけでも効果あり

柴犬

歯ブラシが苦手なら、まずは歯みがきジェルをなめさせてみて。

 

歯磨きができなければ口腔のケアもできない、とあきらめていませんか?

 

市販のデンタルケアグッズを上手に使えば、口の健康を守るために役立ちます。

 

二村郁子さん(以下二村さん):

「いまはさまざまな犬用のデンタルケアグッズが発売されています。

 

本来は歯ブラシにつけて使うジェル、ペースト、スプレーなどをオーナーさんの指につけて、犬になめさせるだけでも効果がありますよ。

 

ケアアイテムによっては、チキンフレーバーや青りんごフレーバーといったおいしそうなニオイや味がついているので、歯ブラシが苦手な犬でもなめてくれることが多いと思います」

 

歯磨きジェルなどのオーラルケアアイテムはお口に入れるものなので、天然成分で作られているものを選びましょう。

 

またエナメル質を傷つけないよう、研磨剤が入っていないものを選んだほうが無難だとか。

 

愛柴がアレルギー体質なら、デンタルグッズを使う前に動物病院に相談しましょう。

犬の歯ブラシ

ジェル、ペースト、スプレーの中から使いやすいものを選ぼう

 

口臭ケアや歯石ケアができるサプリメントもあります。

 

使い続けているうちに、「口臭が減った」「歯石が薄くなってきた」と気づくオーナーさんが多いとか。

 

「デンタルケアには即効性を求めず、根気よく続けること」が重要だそうです。

 

デンタルケア用のおやつやおもちゃの選び方

犬用おやつ

Monkeyoum/shutterstock

 

犬は噛むことで唾液を分泌して口腔をきれいにしているので、噛みごたえのあるデンタルケア用ガムやおもちゃを与えることも有効です。

 

歯にやさしいおやつやおもちゃを選びましょう。

 

◆おやつの選び方

 

おやつは人の手で割ったり砕いたりできる硬さが目安。

 

一口サイズであればのどに詰まる心配も減らせます。

 

たとえば愛犬が普段食べているドライタイプのドッグフードのような大きさ、硬さのおやつが安心でしょう。

 

◆デンタルケア用ガムの選び方

 

デンタルケア用のガムも口の健康のために活用しましょう。

 

人の手で折れたりしならせたりできる弾力性のある素材や、犬が噛んでいるうちにふやける牛皮のような素材がおすすめ。

 

噛むときにバキッと音がするようなヒヅメや骨、ヤクや牛で作ったチーズを乾燥させたものなどの硬すぎる素材は、歯が折れたり欠けたりする危険があるため要注意です。

 

逆にすぐ食べ終わってしまう柔らかすぎるガムは、デンタルケアの効果が得られません。

犬の歯の模型

臼歯を意識してガムを噛ませると効果的

 

デンタルケア用ガムは、歯石がつきやすい上顎の臼歯(一番大きい奥歯)で噛ませるのがポイント。

 

犬によっては噛み方にくせがあるため、できればオーナーさんがガムを持って奥歯で噛むように位置を調節しましょう。

 

こうすれば、正しい位置で噛めるだけでなく“噛む時間”を長く作ることもできますよ。

 

柴犬は食べ物が関連したときに攻撃行動が出やすい傾向があるため、ガムを持って与えるのが難しい場合も。

 

その場合は、少しでも噛んでいる時間を長くすることができる硬さのガムを選びましょう。

 

◆デンタルケア用おもちゃの選び方

デンタルケアトイ

布製のおもちゃは犬が破いて飲み込むことも。目を離さないようにする

 

歯の隙間に入るフサフサしたフリンジつきの布製おもちゃや、ロープのおもちゃがおすすめ。

 

オーナーさんと一緒に遊びながらデンタルケアもできて一石二鳥です。

 

また、弾力性のあるゴム製の知育玩具も活用しましょう。

 

犬が考えながらなめたり噛んだりするので、30分程度遊ばせていても歯に負担をかけづらいのが特長です。

コングを噛む甲斐犬

知育玩具の「コング」は天然ゴム製。留守番時のひとり遊び用にも使える

 

硬式テニスボール、プラスチック製、木製のなどのおもちゃは、咬耗と破折の原因になることも。たとえデンタルケア用でも要注意です。

 

歯磨きが苦手な子でも、歯磨きジェルやガム、おもちゃなどを活用すれば、いま以上に歯垢や歯石がつくのを防げるかもしれませんよ。

 

口腔の状態が悪ければ、きれいにしてからデンタルケアを

犬のデンタルケアの施術

施術中の二村さん

 

もしすでに口腔の状態が悪い場合の対策も知っておきましょう。

 

二村さん:

「歯が茶色くなっていたり歯石がたまっていたりする犬は、口腔をきれいにしてからデンタルケアグッズを使うのがおすすめです。

 

私たちドッグハイジニストは、オールハンドによる歯垢や歯石除去を行っています。

 

麻酔を使わないので、半年から1年に1回、定期的に施術を受けていただければ、きれいな状態を維持できますよ」

柴犬の歯

こんなに茶色かった柴犬の歯が、施術後は真っ白に。

 

見た目は良い状態に見えていても、歯周病や、咬耗・破折の可能性があります。

 

定期的に動物病院で口腔チェックをしてもらうことも大切。

 

愛犬の健康寿命を守るため、デンタルケアをしっかりがんばりましょう。

 

【取材者DATA】

ドッグハイジニスト&グルーマー

二村郁子さん

二村さんHP

メールアドレス:wankowanko118@gmail.com

 

 

取材・文/金子 志緒

 

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