2021年4月27日2,840 ビュー View

【柴犬お悩み解決NOTE】#38 危険!トラックを見ると飛び出して追いかけようとします 【ドッグトレーナー・小野洋平がズバリ回答】

第一線で活躍するドッグトレーナーの小野洋平さんが、読者からのしつけ・トレーニングのお悩みに答える連載『柴犬のお悩み解決NOTE』。今回は、散歩時にトラックを見ると、飛び出して追いかけたがるというお悩みです。命にも関わる危険な行動だけに、しっかり対策を取りたいところですが、果たしてその解決策とは。

今回のお悩み:トラックを見ると、飛び出して追いかけたがる!

7歳・女の子

散歩時にトラックを見ると、飛び出して追いかけようとします。

 

かなりの強い力で引っ張られます。

 

トラックがいると事前にリードを引いて飛び出しをさせないようにしたり、引っ張られても「ダメ!」と言ってしつけを試みていますが、うまく止められません。

 

子どもがリードを持っていると対応できず、また私達大人でもふとした瞬間に対応出来ないことがあります。

 

車に轢かれたり怪我をさせたくないと切に思うので、どうか御指導頂けないでしょうか。

 

今の状態でお子さんにリードを持たせるのは絶対にやめて

柴犬

Olga_bl777/shutterstock

 

トラックやスクーターなどを追いかけしまう子は多いですね。

 

とても危険な状況に陥る時もあるので改善していきたいところです。

 

このような動きをする子は、小さい頃から“もともとする子”と“全くしない子”に分かれます。

 

もともとする子は、成長と共に力がついてきて制御しづらくなるため、大人になってから問題視されるオーナーさんが多いように思えます。

 

しかしながら、事故が起きてからでは遅いですので、小さい頃から何かを追いかけてしまう子は重点的に練習しましょう。

 

まずは、今の状態で絶対にお子さんにリードを持たせないでください。とても危険です。

 

後悔してもしきれない状況になるのは絶対に避けなければいけませんので、必ず大人がリードを持つようにしてください。

 

トラックは「ナイフを持って突っ込んでくる人」と同じ

柴犬

Thoranin Nokyoo/shutterstock

 

トラックに飛び出すときは、興奮している状態。

 

興奮した子を落ち着かせる練習と、トラックに慣れる練習の両方が必要です。

なぜなら、この子にとってトラックは大きな恐怖。

 

僕たちからしてみるとナイフを持った人がこっちに向かって大声を出して走って来るようなものかもしれません。

 

そこに、「落ち着いて!」と言われても、相手に勝てる、またはやり過ごせる自信がなければ、落ち着くなんて無理な話。

 

しかし、毎日ナイフを持った人が横を通るけれど、自分に何もせずただ通り過ぎて行くだけなら、だんだんと「きゃー!」という興奮はしなくなると思います。

 

「大丈夫になる」程度や、そこにいくまでにかかる時間はもちろん個体差があります。完璧に落ち着ける子ばかりではないでしょう。

 

落ち着けたとしても、心のどこかに「ざわざわ」は残ると思います。

 

だって人間だって、ナイフを持っている人を毎日見て見慣れたとしても、やはりざわざわしますよね。

 

とはいえ、慣れさせれば、最初の頃よりはだいぶ落ち着くはずです。

 

トラックに慣れさせる方法(1)

柴犬

elwynn/shutterstock

 

恐怖は物理的な距離に影響されます。

 

どのくらいの距離から興奮の度合いが上がりますか?

 

もしくはある一定の距離を越えると、急にスイッチが入ったりしますか?

 

まずは興奮と距離の関係をよく観察してください。

 

トラックに慣れさせるには、たくさん経験させるしかありません。

 

まずは止まった状態で、トラックを見せて慣れさせます。

 

興奮するかしないかの微妙な距離感を調整しながら、長い時間見せましょう。

 

このとき、オーナーさんは愛柴が車に轢かれないよう、リードと場所をきちんと確保してください。

 

最初はただただ愛犬が吠えまくっているだけなので、恥ずかしいかもしれません。面倒臭いし、げんなりするかもしれません。

 

それでもこの子が「トラックは何もしない」と気付くまで、根気よくそこにいることが大切です。

 

トラックに慣れさせる方法(2)

柴犬

Alex Zotov/shutterstock

 

歩いていない状態でトラックに突っこまなくなったら、次に歩いている時の練習に移ってください。

 

この練習をするには、必須条件があります。

 

それは、オーナーさんの横にしっかり付いて歩く、リードを引っ張らないで歩く=「付け」ができること。

 

止まっている時は、その場所が「興奮の収まる鞘(さや)」のような役目になっていきます。しかし歩いているときは、戻れる鞘がありません。

 

しかし付けができていると、オーナーさんの横の定位置が鞘の役目をし、心を穏やかにできる場所になります。

 

付けができない子は、まずはそこをしっかりトレーニングしましょう。

 

もう一つ練習して欲しいことがあります。

 

それが、お家の中で遊んで興奮したり、ご飯で興奮したりした時に、「お座り」と「伏せ」と「待て」を使って、しっかりと落ち着かせる練習です。

 

これもしっかり練習してください。

 

ご飯を目の前にした時に「お座り」や「待て」ができても、良しと思ってはいけません。こちらが「お座り」と言っていないのにするのもダメです。

 

食べたくてしているだけなので、コマンドが入っているとは言えません。

 

コマンドの練習は、あくまで興奮を落ち着ける流れを作るため。ポーズだけでなく、気持ちもきちんとついてきているかを見てください。

 

必ず伏せまで、ゆったりとやれるようになることがゴールです。

 

やり方やポイントは、一度トレーナーさんと一緒に練習するとすぐにわかると思います。

 

まとめ

柴犬

Liudmila Masina/shutterstock

 

「犬をトラックに慣らす」「オーナーさんが犬をコマンドで落ち着かせる」この両軸で、飛び出しをしないよう訓練しましょう。

 

このトレーニングは、1人でやっても全く続かない、ポイントがわからないなど、決して楽ではないと思います。時間も必要です。

 

さらに7歳という年齢を考えると、相当な根気が必要かと思います。

 

しかし今からでも遅くはありません。

 

何より、トレーニングを通してその子のことをもっと理解できるようになると思いますので、ぜひ頑張って取り組んでください。

 

小野洋平 PROFILE

『inu-house』代表。

通信のベンチャー企業に勤務後、カナダに渡りドッグトレーニングを学ぶ。カナダでは、いきなり家庭犬のトレーニングを行う現場で問題犬と呼ばれている犬たちに囲まれての修行。帰国後、介助犬育成と家庭犬トレーニングのケイナイン・ファミリーを立ち上げるが、日本人の犬の考え方や家庭犬の在り方に疑問を抱き、家庭犬トレーニングを主に行うようになる。日本独特の犬文化を守ることと変えていくことが目標。

 

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