2021年7月28日14,899 ビュー View

【柴犬はお肌が荒れやすい…】獣医師直伝!ほんとうに大切な柴犬のスキンケア

みなさん、「柴犬は健康で丈夫」というイメージを持っていますか?

確かにある意味で柴犬は完成された犬種とも言えるし、ほかの犬たちとくらべてもさほど病気に関してのトピックスは多くはないかもしれません。だけど柴犬たち、こと「お肌」においてはとってもセンシティブなんです。

この季節、なおさらきちんとしたケアをしないと、荒れまくる敏感肌…。今回は目からウロコの獣医師直伝スキンケア術をお送りしましょう。愛柴の健康にまつわるアンケートにも、ぜひトライしてみてくださいね!

 

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柴犬はお肌が荒れやすい犬種!

柴犬,アンチノール

Oleksandr Volchanskyi/shutterstock

柴犬は確かに長寿の犬として知られていますが、もちろんウィークポイントだってあります。

 

それは「お肌が荒れやすい」こと。

 

実は柴犬は「他の犬種に比べて皮膚病が多い」と言われているのです。

 

だから、きちんと飼い主さんがケアをしてあげなければいけません。

 

ことスキンケアにかんしては、ほかの犬たちよりもずっと、気を使ってあげる必要があります。

 

柴犬の皮膚疾患でいちばん多いのは?

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Akim Lakeev/shutterstock

柴犬がなりやすい皮膚病の中でも、最も多いのがアトピー性皮膚炎。

 

犬のアトピー性皮膚炎の国際的な報告においては、発症しやすい犬種として、ラブラドールレトリバー、パグ、ヨークシャーテリアなどが挙げられていますが、国内では、柴犬での発症が多いことが知られています。

 

アトピー性皮膚炎は環境アレルゲン(ハウスダスト、花粉、植物など)に対してアレルギー反応を起こし、皮膚が痒くなったり赤くなったりすることが特徴です。

 

発症年齢は、生後6ヶ月から3歳頃が一般的で、目の周り、脇、股、足先、耳に皮膚症状が出ます。

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MitchyPQ/shutterstock

 

犬アトピー性皮膚炎の素因には、皮膚バリア機能の問題、免疫学的な異常、遺伝的因子、環境、などの多くの因子が関与し発症すると考えられています。

 

特に、犬アトピー性皮膚炎の子は、健常な子に比べると、皮膚の保湿成分であるセラミドが少ないことが報告されており、それにより皮膚は乾燥し、アレルゲンの侵入が容易になると考察されているのです。

 

また、皮膚症状の再燃を繰り返しやすいことや長期間の治療が必要なケースもあるため、持続的なケアや観察が必要です。

 

柴犬の換毛期は危険な時期

柴犬,アンチノール

Torok Brigitta/shutterstock

まずは柴犬の被毛のしくみを知っておきましょう。

 

柴犬の被毛は、固くてまっすぐなトップコートと、細く柔らかいアンダーコートから構成されています。

 

この構造をダブルコートといい、まさにふわふわ・もこもこのイメージ。

 

気候の変化に対応するため、春と秋に毛の生え変わり(換毛期)が見られます。

 

換毛期の抜け毛は柔らかいアンダーコートがごっそり抜けるので、もう一頭作れるんじゃないか、という冗談が飛び交うくらい抜けるのが特徴です。

柴犬,アンチノール

Egrigorovich/shutterstock

そして、この時期こそが危険!

 

換毛期は、被毛の抜け変わりにより痒みや皮膚トラブルが悪化することが多く、ブラッシングやシャンプーをこまめに実施するなどいつもより丁寧なお手入れをすることが重要です。

 

では、そんなセンシティブスキンの柴犬たちは、どんなスキンケアを施してあげればよいのでしょう。

 

柴ケア①「日常のブラッシング」

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5 second Studio/shutterstock

愛柴に日常的に施してほしいのが、ブラッシング。

 

ブラッシングの際には、獣毛ブラシなど柔らかいブラシ先を使用するのがおすすめです。まず皮膚を傷つけないようにすること。コツはとにかく、やさしく、やさしく、です。

 

注意すべき点としては、皮膚に直接ブラシ先を当てないようにして、被毛自体をとかすこと。犬が嫌がるようであれば無理せず、やめるようにしましょう。

柴犬,アンチノール

leungchopan/shutterstock_

体拭き取りシートの活用や、ラバーブラシなどの柔らかいブラシを使用するなど、負担のないように行うことが重要です。

 

また、普段トリミングサロンに行かない子も、換毛期においてはトリミングサロンでレイキング(トリマーさんによるブラッシング)やマイクロバブルなどの入浴をすることをおすすめします。

 

丁寧なお手入れは、換毛期特有の皮膚・被毛トラブルが減り日常生活が快適に過ごせることに加え、自宅での抜け毛が減るというメリットもあります。

 

柴ケア②「シャンプーを泡立てる」

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5 second Studio/shutterstock

シャンプー時には必ず、シャンプー剤を泡立ててから使用しましょう。

 

柴犬の被毛は短く、固い毛質をしています。皮膚や被毛に直接、洗浄剤をつけてゴシゴシしてしまうと、皮膚への過度な摩擦により皮膚トラブルの原因になることがあります。

 

ですので、毛の流れに沿って、泡立てたシャンプー剤をやさしくのせて洗うとよいでしょう。

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Pavel105/shutterstock

また、シャンプー後の皮膚は乾燥しますので、必ず保湿をすることをおすすめします。シャンプー剤の選択は、低刺激で保湿成分が配合されたものを選択しましょう。

 

柴犬はそもそも水に濡れることが苦手な子も多いことから、嫌がる場合には無理やりシャンプーすることは避けるべき。

 

また、毛量も多く、体格もしっかりとしている子も多いので、自宅で洗うことが難しい場合はトリミングサロンでのケアをがベストです。

 

特にお手入れが苦手な柴犬は、サプリメントやお食事などの内側からのスキンケアをしっかり行うことで健康な皮膚や被毛の維持をしていくとよいでしょう。

 

シャンプーが苦手な柴犬こそ、内側からのスキンケア!

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thirawatana phaisalratana/shutterstock

すべての柴犬でとり入れやすく、全身の健康維持にも重要なのが「カラダの内側からのスキンケア」です。

 

人間もそうですが、体の健康状態はお肌や毛に表れます。

 

ブラッシングもシャンプーも、外側からのケアとして大事なルーティンにしてほしいですが、やはり内側からのケアも取り入れてこそ、完璧を目指せます。

 

まずは重要な栄養素を考えてみましょう。タンパク質、必須脂肪酸、ビタミンE、微量元素(亜鉛など)が挙げられます。

 

健康な皮膚・被毛を維持していくためには、これらの栄養素が不可欠であり、いずれかが不足すると皮膚トラブルにつながる可能性があります。

 

特に、タンパク質量の不足は脱毛を起こしやすくなることや、亜鉛不足はフケが出やすくなることが知られています。

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studio hoto/shutterstock

そして「必須脂肪酸」。

 

抗炎症、抗酸化、血流改善などの作用があることや、皮膚のバリア機能に重要なセラミドの構成成分であるため、皮膚の潤いを保つ因子としても期待されています。

 

特にアトピー性皮膚炎などの炎症性の皮膚疾患がある場合は、必須脂肪酸の要求量が高くなることが判明しているのです。

 

必須脂肪酸は体に必要な栄養素の1つなので、「必須」という名前が付いているものの、脂肪酸は体内で作ることができないため、食事やサプリメントなどから積極的に摂取する必要があります。

 

皮膚・被毛の健康維持のサポートのためには、内側からのスキンケアに目を向けることも重要です。

 

 

柴犬のアトピー性皮膚炎はこの時期に悪化しやすい!

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Akim Lakeev/shutterstock

柴犬のアトピー性皮膚炎では、目の周りに皮膚症状を認めることを多く経験します。

 

目の周りに皮膚症状が起こると、痒くて目の周りを擦ることで、同時に結膜炎(白目の充血)や角膜炎(角膜に傷ができる)も起こることがあります。

 

その場合、皮膚の症状と同時に目の治療も必要となりますので、早めに動物病院を受診することをおすすめします。

 

特に、柴犬さんのアトピー性皮膚炎は、梅雨から真夏の時期が、気温や湿度の上昇に伴い悪くなりやすいことが知られており、6月頃に皮膚症状の悪化がみられるというデータもあります。

 

だからこそ、この時期の治療の介入やスキンケアは積極的に行うべきです。

 

早めに動物病院の先生とお薬の内容を相談したり、普段よりシャンプーの頻度を多くしたり、食事内容を見直したり、サプリメントを検討したりして、愛柴とより楽しく、健康で素敵な毎日を過ごしましょう。

 

【アンケート大募集!】飼い主の意見は力になる。

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Oleksandr Volchanskyi/shutterstock

柴犬たちがいつまでも愉快に暮らせるように、私たち飼い主はいつでも「ケア」を考えていくべきですよね。

 

豊かな柴犬ライフをおくるためには、柴犬と暮らす飼い主の意見や口コミが欠かせません。

 

柴犬ラバーのみなさん、ぜひアンケートにご協力ください! あなたの意見は必ず誰かの力になるのだから。

 

※抽選で、編集部が柴犬にオススメするサプリメントまたは「柴犬ライフ」オリジナルトートバッグ(非売品)をプレンゼントいたします!

 

※現在、アンケートの募集は終了しています

 

記事監修

獣医師:江角真梨子 先生(Vet Craft代表)

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日本獣医皮膚科学会認定医
日本コスメティック協会認定指導員
日本大学獣医学科卒業後、神奈川県の動物病院で勤務。勤務医の傍、東京農工大学動物医療センター 2種研修医として、皮膚科を学ぶ。その後、東京農工大学動物医療センター 1種研修として2年間の研修の後、日本獣医皮膚科学会認定医を取得し、Vet Derm Tokyoに皮膚科医として所属。2020年7月に独立し、フリーランスで各地の動物病院の皮膚科診療に従事。
スキンケア、皮膚病のセミナーを獣医師、動物看護師、グルーマー向けになっており、また、人の美容、スキンケアにも精通しており、日本コスメティック協会の認定指導員も務める。

 

▼あなたの声は力になる!アンケートはこちら。

 

※現在、アンケートの募集は終了しています

 

 

★愛柴が健康寿命を全うするために…

より詳しく知りたい方は、こちらの特集もご覧くださいね。

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