2022年2月2日4,901 ビュー View

【柴犬お悩み解決NOTE】#54 散歩中に立ち止まる、振り向く…。8歳で突然、歩かなかくなった原因と対処法は?【ドッグトレーナー・小野洋平がズバリ回答】

第一線で活躍するドッグトレーナーの小野洋平さんが、読者からのしつけ・トレーニングのお悩みに答える連載『柴犬のお悩み解決NOTE』。今回は、8歳にして散歩中、急に歩かなくなることが増えてしまったというお悩み。その原因と解決策とは。

今回のお悩み:8歳の柴犬。半年前から散歩中、立ち止まったり振り向いてばかりで歩かないように…。

8歳・男の子

お散歩の相談です。半年前あたりからだと思うのですが、少し歩いては後ろを見たり立ち止まったりで、なかなか前に進んでくれません。

 

最近は気がすすまないと歩きません。昔は立ち止まりや後ろ振り向きもなかったのですがなぜなのでしょうか?

 

まずは健康状態に問題がないかをチェック

柴犬

IuliiaSlyshko/shutterstock

 

歩かなくなる理由は本当にそれぞれですので、実際に見てみないとしっかりとした理由はわかりませんが、似たような事例やよくあるパターンから考察したいと思います。

 

まずは年齢ですね。8歳だとちょっと体に変化が起こっている可能性があるかもしれません。

 

どこか痛くないかなど、まずは健康状態をチェックしてみてください。

 

気がすすまないという場合も、体の不調が原因の場合もあります。定期検診を行っている動物病院もありますので、少しでも気になるようでしたら受けてみると良いかもしれません。

 

若い頃のトレーニングの重要性

柴犬

Augustcindy/shutterstock

 

体に問題がなければ、違う原因を考えていきます。

 

今まで一緒に歩くトレーニングをしたことはありますか?

 

「すごく引っ張って困る」といった悩みを持っている飼い主さん以外は、一緒に歩くトレーニングをしたことがないかもしれません。

 

(ちなみに横にビシッとつけて歩く“リーダーウォーク”を目指して練習する場合は、必ずトレーナーについてもらって練習しましょう。下手に練習をすると犬の歩きたい気持ちを削ぎます)。

 

一緒に歩くトレーニングをしないでいると、問題が起こった時にすでに犬が高齢で、トレーナーも「もう仕方ないのでこのままで」となる場合も多いものです。

 

トレーニングは“困ったからする”人が多いと思いますが、困る前、子犬の頃から適切に行っていくことが一番、犬にストレスもなく楽しくできます。

 

(ただしトレーニングをきちんとしていても問題が起こらないわけではありません。飼い主さんの性格次第では問題が起こります)。

 

そして1歳半くらいまでにある程度基本的なことができていれば、その後問題が起こったとしても軽かったり、飼い主さんが理由がわかっていたりなど重症化する可能性が低くなります。

 

また、シニアになったときにも大きなメリットが。それが、生きるためのモチベーションになったり、活力、気力に影響するということ。

 

犬にできることが多ければ多いほど「やる!」という意思が出てきて、楽しいシニアライフが送れますよ。

 

飼い主さんの役目は “歩きたい気分”を作ってあげること

柴犬

yorkie-corgi/shutterstock

 

少し話がずれましたが、今回のケースの様に突然何かをしなくなった、またはするようになった時には、飼い主さんの“犬を見る目”がとても試されます。

 

今回は気分次第で歩くように見えるということですが、この“気分”を上げたり下げたりするのが飼い主さんの役目。その役目を上手にできるようにしてくれるのがトレーニングなのです。

 

一緒に歩くトレーニングの一番大事なポイントは、「飼い主さんと歩くと楽しい、安心、楽だ」と感じてもらうことです。

 

トレーニングの中でおやつを使うことを嫌がる飼い主さんがいますが、最初のうちはたくさん使って良いと思います。

 

というのも、おやつを使わないと犬に対してご褒美となり得る快適な刺激を与えることができないからです。

 

細かい指導はここでは無理なので、とりあえず大好きなおやつを持って散歩に出てください。

 

“大好き”なのが重要です。世の中には食べられるものがたくさんあります。その中から本当に好きなものを探してあげましたか? 

 

もし、試していない食べ物がありましたらぜひ試して、大好きなものを見つけてあげてください。

 

柴犬

jekjob/shutterstock

 

その大好きなおやつで犬の意識を飼い主さんに向けさせる練習をしましょう。

 

名前を呼んでおやつをあげて注意を向けさせます。次は外でもやってみましょう。家の中の反応に近づいてきたら良い感じです。

 

これを歩きながらやってみてください。名前を呼んでこっちに気を向けたらトリーツをあげます。

 

引っ張った時、止まってしまった時でも全く気にしないでください。とにかく飼い主さんと歩いてたら楽しいと犬が感じるように明るく楽しく練習しましょう。

 

この練習だけでも良い変化が現れる子も多いものです。

 

好き勝手歩かせるわけでもなく、ビシッと歩かせるわけでもなく、心地よく歩く感じで出来てくればOKです。

 

歳を重ねることで好奇心や体力も落ちてきます。居間まで自分の好きなようにお散歩していたのであれば「歩きたくない」という選択肢が出てきてもおかしくはありません。

 

飼い主さんと一緒に楽しく歩くことが習慣化していれば、散歩が気分に左右されることはありません。

 

犬の状態をよく見極めて。諦めるのもひとつの選択

柴犬

tackune/shutterstock

 

急に歩かなくなる場合、怖い思いや嫌なことを経験したことも原因として考えられます。

 

これは人間にしてみたら「え、そんなことで?」と思うようなことでも起こりえること。

 

飼い主さんにとって思い当たることがないからといっても、可能性は否定できません。

 

恐怖や恐れを感じてしまうと、それを克服するためには長い時間がかかります。犬の年齢によっては、克服を諦め、それを避けていく人生を歩ませるしかなくなります。

 

年齢を重ねた柴犬ほど無理矢理トレーニングをするのではなく、犬の状態をよーく観察して楽しくやっていきましょう。

 

小野洋平 PROFILE

『inu-house』代表。

通信のベンチャー企業に勤務後、カナダに渡りドッグトレーニングを学ぶ。カナダでは、いきなり家庭犬のトレーニングを行う現場で問題犬と呼ばれている犬たちに囲まれての修行。帰国後、介助犬育成と家庭犬トレーニングのケイナイン・ファミリーを立ち上げるが、日本人の犬の考え方や家庭犬の在り方に疑問を抱き、家庭犬トレーニングを主に行うようになる。日本独特の犬文化を守ることと変えていくことが目標。

 

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