【柴犬お悩み解決NOTE】#53食べ終わった皿を取ろうとするたび噛みつかれます 【ドッグトレーナー・小野洋平がズバリ回答】
第一線で活躍するドッグトレーナーの小野洋平さんが、読者からのしつけ・トレーニングのお悩みに答える連載『柴犬のお悩み解決NOTE』。今回はフードガードのお悩み。まだ5ヶ月のパピー柴ですが、食後に空のお皿を取ろうとすると、吠えて嚙みついてくるようになったというもの。柴犬には多いと言われるこの問題行動ですが、その解決方法とは…?
目次
今回のお悩み:食後、空のお皿を取ろうとすると吠えて噛みつくように……
5ヶ月・女の子
まだ5ヶ月の子犬ですが、1ヶ月前ごろから、エサを食べ終わった後、空のお皿を取ろうとすると毎回、吠えて嚙みついてくるようになりました。
夫婦で何回も噛まれたので、犬のエサあげが怖くなりそうです。
攻撃性を飼い主が強化している可能性も
これはフードアグレッシブ(食べ物を守りたくて攻撃性が出る)、フードガード(食べ物への執着性が高い)などと呼ばれるものです。
フードガードは遺伝的に起こるとも言われていますが、自分のものに執着するのは動物としては当たり前の行動だと言えるでしょう。
しかしフードガードを飼い主が強化してしまっている場合もあります。
この子の場合、ご飯の前は興奮しますか?
ご飯の音や匂いがするだけで興奮する子は、それを収めようと「待て」をさせたり「お座り」させたりなどをさせることがあると思います。
しかしそれが余計にご飯への執着を強くしたり、興奮を煽ってしまうことがあるのです。
そのため、ボクはご飯の前に「お座り」や「待て」は必要ないと考えています。興奮する子であれば尚更、させないほうがよいでしょう。
興奮と噛みが結びついているケースも多くあります。噛み付く時にこの子が興奮しているなら、まずは落ち着かせるところからはじめましょう。
そのためには、飼い主さん自身が落ち着いている必要があります。
「待て」も「お座り」も言わず、ただ黙って食べ物を持ったまま、犬が落ち着くまで待ってください。
2つのポイントを守って練習を
噛まれずにお皿を片付けるための簡単な方法は、今食べているものよりも嗜好性が高くその子が興味引くものを与えることです。
犬が噛み付いてお皿をガードしようとしたら、近づきながら、先ほどあげた食べ物よりも犬が喜ぶものをあげて、“近づいても嫌なこと(この場合はお皿を取り上げること)をしない”という態度を徹底的に見せましょう。
食べ終わったお皿は人間からしてみたら片付けるのが当たり前ですが、犬からしてみたら“私のもの”なのです。
そして最悪、片付けないことも頭に入れてください。
また、完全にお皿に意識が向かなくなった状態でしかお皿に触らないでください。
もしハウスをきちんと使っているのであれば、ハウスで寝ている状態の時にお皿を取ってください。
まとめると、ポイントは二つ。
・フードガードが出たら犬にとって“良いこと”しかしない。
・お皿を片付けるのは、犬の気持ちがお皿から完全に離れてから。
どっちかひとつだけやってもあまり効果はないと思います。また、フードガードの程度によっては、両方やっても効果がない場合もあるでしょう。
そうした場合は、基本的なトレーニングをやり、生活全般をきちんと整え、関係性をしっかりと築いていくことが必要です。
犬と人間との間に関係性がきちんと築けた状態になれば、何の問題もなくお皿を取れるようになることもあります。
フードアグレッシブはプロの介入が必要
フードガードを解決しようと思ったら、トレーナーさんをつけた方が懸命。
やり方次第では問題行動をより強化してしまうこともあるため、プロの目で犬を慎重に観察し、フードガードの程度をきちんと把握する必要があるのです。
また、噛みの問題において飼い主さんに「恐怖を持つな」というのは無理な話だとは思いますが、恐怖を持って犬に接してしまうと、その緊張が犬に伝わり、さらに噛まれるという“負のサイクル”に入ってしまうことも。
こういった理由から、フードガードは、プロの手を借りないと解決が難しい問題。
恐怖心を取り除くなど、飼い主さんのメンタルもフォローしつつ、愛柴をトレーニングしてくれるようなプロと一緒に取り組みましょう。
噛まない犬に育てるには1歳までが勝負
噛まない犬にしていくことはもちろん大切ですが、そのトレーニングの過程で噛まれないこともとても大切です。
なぜなら、噛むことがそのまま習慣化してしまうと、犬との付き合い方が本当に難しくなってしまうから。
5ヶ月は、まだまだいろんなことが大きく変わる月齢。
1歳くらいまでは、環境、接し方、しつけの仕方でその後が大きく変わる、ほぼ一生を左右すると言っても過言ではないくらい大切な時期なのです。
“過去に犬を飼ったことがある”程度の知識・経験では、全く役に立たないことも多々あります。
また力ずくや叱る、怒るでは、噛みつきがさらに酷くなっていくことも珍しくありません。
ネットで読んだり見たりした知識を“ちょっと試す”くらいの気持ちでは良くならないため、噛む犬になってしまうと本当に大変なので、自分たちだけでどうかなると甘く考えず、早めにプロの方にトレーニングを教わってください。
社会化はもちろん、攻撃性、自制心がどのくらい育まれているかなど、きちんと把握できればできるほど、問題が起こった場合のアプローチがいろいろとできます。
ここがプロに頼る大きなメリット。
また噛んでいる犬の方にとっても大きなストレスが掛かっている状態なので、早くプロと一緒に問題行動を修正してあげて欲しいと思います。
小野洋平 PROFILE
『inu-house』
通信のベンチャー企業に勤務後、
おすすめ記事
-
柴犬は、なぜお風呂が苦手!?「リファファインバブル U」で『時短・ニオイ軽減・被毛ふんわり』が実現した感動エピソード
以前柴犬ライフでもご紹介した、シャワーヘッド「リファファインバブル」シリーズ。毛穴の約200分の1程度の小さな泡で、シャワーを浴びるだけで毛穴汚れにアプローチしてくれます。
編集メンバーも2年以上愛用し、愛犬のバスタイムに使用中。
さらに、肌のバリア機能が低下してお風呂が負担になりやすいシニア柴たちにも、ピッタリなことが判明!
パピーからシニアまで、豊かな柴犬ライフを実現してくれる理由を、実際の体験談とともにどうぞ!
(PR 株式会社MTG)
PR -
世界でいちばん大切な柴犬が、アレルギーに立ち向かう物語【Ta-Taってなんだ?】
「柴犬は丈夫で、病気にもなりにくい犬種である」。
まことしやかに囁かれるこの文言ですが、ほんとうにそうでしょうか?
もちろん、犬種としての完成度がとてつもなく高い柴犬だから、そういった側面はあります。
でも、いざそれぞれの個体を見ていくと、丈夫で病気にもなりにくい、とは言えないような気もするのです。
実際に「病気にならない」などということはないし、飼い主はそのためにやるべきことがある。
今回は、柴犬に関わる方たちすべてに読んで欲しい、ある柴犬とその家族のお話。
ご本人からのレポートは、愛情たっぷりで示唆に富んだ物語でした。
※文章はご本人の了承を得て編集しています
エッセイ
※画像はすべてイメージです
※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません -
【累計1億2000万食突破!完食率95%】「ココグルメ」は元気に夏を乗り越えたい全柴犬に食べてほしい!
みなさんは、犬も夏バテになることを知っていますか。とくに柴犬は、厚い被毛や水を飲まない性格などから注意が必要です。
夏バテと上手に向き合う秘訣は、なんといっても食事。
累計1億2000万食を突破し、完食率95%。フレッシュフードの王道といえる「ココグルメ」は、夏を元気に乗り越えたい柴犬にぴったりなのです!
「今だけ初回限定500円」のキャンペーン情報もありますので、最後までお見逃しなく!
(PR 株式会社バイオフィリア)
PR -
【取材】ハワイの柴犬に会ってきました!10頭が集結!
日本を代表する犬といえば、我らが柴犬。
ところが近年、世界中で柴犬ファンが増えています。そんな中「柴犬ライフ」が目をつけたのは、南の楽園ハワイ。柴犬オーナーが多く、定期的にオフ会まで開催されているとか。
そんな噂を聞きつけ、今回はハワイの柴犬たちを取材してきました!
海外取材 -
【インタビュー】お笑い芸人・ニューヨーク屋敷、「拒否柴」を掘る。
世界中の人々を魅了する「拒否柴」。彼らのすべてが詰まったその行動は、柴犬を語る上では外せません。そして拒否柴がここまで話題になるのは、“映える”ことも理由のひとつ。
では…拒否柴を「版画」にしてみたら、どんな作品ができあがるのでしょうか。
最近版画製作を始めた、お笑いコンビ「ニューヨーク」の屋敷裕政さんに、拒否柴を掘っていただきました! インタビューと合わせてご覧ください。
取材 -
「くっっっさ!」耳をほじった足が臭すぎてビクッとなる柴犬。最後足を隠してて笑う【動画】
今回登場するのは驚いてしまった柴犬たち。そうはいっても誰かにビックリさせられたとか、なにかアクシデントが起きたとか、そういうことが原因ではありません。全ての原因は彼ら自身にあったのです…!
-
ゆっくりゆっくり登場する柴犬に「外で見るんじゃなかった」「表情がいい」と爆笑【動画】
柴犬を下から見る…たったそれだけでいつも見ているものとは違う光景が目に飛び込んできます。つぶらな瞳はさらにつぶらに見え、モフモフのお顔はさらにモフモフに見えます。これはクセになる…!
-
【取材】「ときろう」が望むバランスで関わる。17歳まで元気でこれた秘訣は干渉し過ぎない距離感 #38ときろう
平均寿命は12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼んでいます。 この特集では、レジェンド柴たちのライフスタイルや食生活などにフォーカスし、その元気の秘訣や、老犬と暮らすうえで大切だと思うことを、オーナーさんに語っていただきます。今回登場してくれたのは、17歳のときろうくん。小さい頃から食が細かったため、何でも食べさせてきたということですが、そんなときろうくんの長寿の秘訣とは。
-
「オモチャ置いてきなさい」と言われた柴犬が最後にとった行動に爆笑【動画】
ふとした瞬間、柴犬から出てしまう人間っぽさ。特にちょっとイラッとした時なんかは、人間っぽさを隠す気などないように見えます。もしかして本当の本当は、中身は人間なんじゃ…?
-
【“既視感ゼロ”の柴犬グッズが爆誕!】ウ◯チ姿が愛おしすぎるコラボプロダクトがついに完成!
柴犬を心の底から愛している私たち。とくに柴スマイルやオコ柴、拒否柴は彼らの特徴があらわれていて大好き。
でもちょっと待て…もうひとつ、忘れてはならない愛おしいシーンがあったぞ。それは、背中を丸めて“ウンチなう”の姿だ。
そこで私たち柴犬ライフは、ドッグブランド「PEGION(ペギオン)」とコラボしてオリジナルの柴グッズを製作!
柴犬と暮らす人もそうでない人も、とにかく柴犬を愛してやまない皆さまへ。とんでもない柴グッズが爆誕です!
ストア情報
特集
-
柴犬(しばいぬ)の性格/基本情報
柴犬のからだの特徴や性格、歴史など基本情報をご紹介!
-
豆柴(まめしば)の性格/基本情報
豆柴のからだの特徴や性格、歴史など基本情報をご紹介!
-
子犬/はじめての柴犬(しばいぬ)
柴犬ビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
柴犬ライフ ストア
厳選&オリジナルの柴グッズが勢ぞろい!
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】レジェンド柴の肖像ー12歳を超えて
12歳を超えた柴犬を取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】保護柴と家族になって
-
【マンガ連載】こいぬと柴犬
「柴犬ライフ」オリジナル作品!
-
【連載】アキナ山名とおまめのラブい日々
山名さんご本人が綴る“柴犬ライフ”エッセイ。
-
【特集】柴犬のお悩み解決NOTE
ドッグトレーナーがみなさんのお悩みに応えます!
-
柴犬 病気辞典
獣医師監修のShiba-Inu Lifeオリジナル病気辞典。あなたの愛する柴犬を守るための情報満載
-
柴犬里親/保護犬情報
Shiba-Inu Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
SHIBA-INU LIFEとは
柴好きによる、柴好きのための、柴犬情報メディアです。その規模は、日本最大級!