2023年6月1日17,589 ビュー View

『無駄』ーアキナ山名とおまめのラブい日々#21

お笑いコンビ「アキナ」の山名文和さんは、2020年6月9日に愛柴のおまめを迎えました。保護犬施設からやってきた彼女は、当時8歳。

長年夢みてた“柴犬ライフ”を、ようやく実現した山名さん。おまめとどのように出会い、どんな生活をおくっているのでしょうかー。

アキナ山名と柴犬おまめの最高にラブい日々を、山名さんご本人が綴っていきます。

#21は、無駄ー?

『無駄』ーアキナ山名とおまめのラブい日々#21

子供が部屋中を高速でハイハイするようになった。恐らく、なかなか高速だ。いよいよ、テレビに掴まりなぎ倒す危険も出てきたので、柵を置いた。その高さがテレビ画面の下部を遮りどうにもストレスを感じるということでテレビ立てを購入した。テレビをもう少し高い位置にしようとおもった。

 

まな板の二周り位大きなサイズのずっしりと重いダンボールが、家にやってきた。こういうのを組み立てるとき、異常なほどに腰が重くなる。「よっしゃ、やるか」とかなり強めに思わないと僕は動けない。とりあえず一日放置する。届いて二日目。夜の23時。妻がこれ組み立てよっかと軽くいう。(うわ! きたか! 今日か! しかも、この時間か! そやな! やらんとな! いくしかないよな! そりゃ、そや! こんなもんほっとったら平気で一週間経つからな。そんなことは阿呆の所業や。うっっしゃー!!!)と心を掻き立て、クールな顔で、「そやな、やろか」と立ち上がった。

 

1時間半。途中子供が泣いたので、妻に行ってもらったりしながら、組み立てた。汗もかいた。あぁ、もう夏が来るなあと思いながら、腰を伸ばしたりして、ようやく出来上がった。

テレビを取り付けると、高さは全くの一緒だった。何も変わらなかった。結局下に丁度いい高さの木を置いた。

一応ストレスは開放された。二人で、笑った。

柴犬ライフ,アキナ山名

撮影:山名文和(アキナ)

 

あれから、三回程、思い出し笑いをして集結。

 

あれ、なんの時間やってん。

テレビ立ているなあ、買おか。

あの会話、なんやってん。

あ、いいのあるやん、これいいんちゃう?ほんまやな、それにしよ。

何がよかってん。

はよ届いてほしいな。

高さ変わらんねん。

あ、きたで、やったー。

一寸先は闇やからな。

安いしこれ良さそうやな。

無駄金やねん。

ふぅ!やっとできた!

なんもできてないねん。

 

人生には無駄が多い。意図してなくとも、無駄がひょっこり現れる。するするとなりたい自分になれる人なんていない。無駄なく生きれたらいいけど、そんな人はいない。僕が見た限り。むしろ無駄があった人の言葉の方が好きだ。その都度、虚しくなったり腹がたったり、笑ったりすればいい。今やっていることは、意味があるかと疑ったりもしてしまう。でも思い描くゴールがあるならいってしまいたい。

どうせ、それの繰り返しだから。やりたいことは決まってるから。

柴犬ライフ,アキナ山名

撮影:山名文和(アキナ)

 

おまめの皮膚に合うご飯やサプリ、おやつ、色々試してきた。買ったまま少しあげてそれっきりのやつもある。

無駄の繰り返しだった。ありがたいことに教えて貰ったものを試したり、自力で探したものを試したり。

そして、おまめは、今ありがたいことにフルヌードで過ごしてくれている。

 

皮膚の赤みがひどい時、爪で掻くのを防ぐため、服を着てもらっていた。犬に服を着せるのは抵抗があったが、着せてみると、可愛いくて、ぽんぽん買った。皮膚が少しずつ良くなり3年目になり脱がしてみた。やっぱり僕はフルヌードが素敵だなあと思った。

出来たらこのままいてほしいけど、このあとやって来る梅雨と夏場を乗り越えられるかわからない。その時はその時。また考えよう。

 

間違っているとか正しいとか、その瞬間のぼんやりした感想でしかない。もっと長い目で後悔しない答えを見つけていきたいと思う。

 

 

【プロフィール】山名文和(アキナ)

柴犬ライフ,アキナ山名,おまめ

1980年7月3日生まれ。2012年、秋山賢太とお笑いコンビ「アキナ」を結成。

レギュラー番組を多数抱えるほか、『キンブオブコント』『M-1グランプリ』『THE MANZAI』で決勝進出を果たす。

愛柴は、保護施設から迎えたおまめ(10歳)。

 

 

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