【短期連載】緑内障とたたかう柴犬「うに」vol.1〜突然起こった悲劇〜
柴犬ライフのライターmemeは、柴犬「うに」トイプードル「はろ」と暮らしています。穏やかな暮らしの中、柴犬うにを突如として襲ったのは、視力が失われてしまう緑内障…。
今回は、発覚時のエピソードや病院での体験など、ライターmemeの実体験をお送りします。
我が家の大切な家族をご紹介!
約八年前に我が家へ迎え入れた柴犬うに。女の子です。
かなりのおっとり具合と頑固で柴犬ならでは、の一面もある表裏一体の性格の持ち主です。女子であるにもかかわらず、くつろぐ姿はオヤジそのもの。おじ柴と一部での呼び名も高いうに。
その一年半後に迎えたのが黒のトイプードルのはろ。
これまた天真爛漫というべきか、我が家のムードメーカーの女の子です。
ガチャガチャとしながら2頭とともに女3人生活しております。
柴犬うにとトイプードルのはろ
柴犬うには9月で8歳、トイプードルはろは11月で7歳。散歩は2頭とも早朝にゆっくりみっちり型。風を感じ、草を食べ、鳥が飛ぶのをぼんやりと眺め、外にいるのが大好きなうにとボールを常に追いかけ回す、運動神経抜群のはろ。
そんな平和な我が家を突然襲った生活を一変させるほどの出来事。
決して安易に飼ったわけではないものの、ペットの一生を引き受ける、ということへの自分の甘さを痛感したうにの病。全てのペットが健康に一生を終えるとは微塵も思っていませんでしたが、うちは大丈夫と思っていたのも事実です。
忘れもしない、2017年11月12日
7歳検診も血液検査も終え、どこも悪くありません、と獣医さんで太鼓判を押してもらってわずか一ヶ月あまり。一生忘れられない日となったこの日。丑三つ時を過ぎた頃でしょうか、いつもはぐっすり寝ているうにが暗闇にぼんやりと座っていたのです。
その佇み方に少し違和感を感じ電気を点け、うにを見ると片目が閉じていました。今まで見たこともない閉じ方でした。
走馬灯のようにあることが頭を過ぎりました。
仲良しの柴犬が緑内障で失明してしまったこと。その状況をある程度聞いていたおかげで、もしかしたら?と頭がクラクラしたことを今でも忘れません。そしてこの後も何度となく、倒れそうになるほどにこの瞬間の思いをすることとなるのです。
あいにくこの日は土曜日、しかも早朝で救急病院が閉まったあと。日曜日も営業している獣医さんの開院を待つ以外なす術がありませんでした。おそらく緑内障であると思われる右目は閉ざされ、痛みで痙攣するうにを抱きかかえその時間を待つことしか出来ませんでした。
緑内障の診断と専門眼科へ
開院と同時に駆け込んだ日曜営業の病院。そこでの診断は緑内障。もう右目の視力は失われているであろうとの診断でした。今後の処置について説明されましたが、思考能力が停止し、なぜうにが?まだ7歳なのに?ということしかありませんでした。
眼球摘出や眼球維持、義眼等の手術のことまで話は及んだものの、そこまで頭がついて行かず、何も決断もできぬまま頭を抱えるだけでした。どれほどの痛みがあるのか、眼圧が上がるとはどういうことなのかすらわからず、何ひとつとしてうにを思いやってあげられませんでした。
この時右目の眼圧は60にも及んでいました。この子は我慢強い子ですと言われました。あとから聞いた話によると、眼圧は20すぎると徐々に痛みが強くなり、その痛みに耐えきれず自分の手足を噛んでしまう子もいるのだとか。
とりあえず今できる処置として、点眼し1日様子を見ましょうということになりました。
緑内障は時間との勝負。この時、そこまでの知識もなかったがために痛がるうにを点眼のみで放置してしまうことになったのでした。
専門医へ
翌々日の朝、かかりつけの獣医さんへ。点眼は功を奏さず、眼圧はさらに60オーバー。眼科の専門医の先生をご紹介いただき、駆けつけることに。獣医さんにも専門分野があることを初めて知りました。この眼科の先生の圧倒的な技術にうには今もお世話になっています。
そして、うにの視力は発症から9ヶ月経つ今も三回の手術を経て残っています。
今もまだ気の抜くことの出来ぬ日々を送っています。うにの患っている原発生緑内障は原因不明のものです。遺伝などその多くが不可抗力だそう。その上、片目を患ってしまったら3年以内にもう片方の目も発症することほとんどとのこと。
友人の柴犬も両目とも失明してしまっています。
緑内障とともに、うにとともに
抗っても祈っても緑内障を受け入れるしかなくなった我が家。うにの苦しみとはろの我慢を背負っていくしかなくなりました。
この初めてのことに、先生方に支えられ、友に助けてもらい、飼い主の意識改革から始め
ていくしかありませんでした。
知識もなく始まった、当たり前ですが、話せないうにとの闘病生活。正直、つらいことの方が多いです。病になるとどうして私が、うちの子が、うちの犬が、代わってあげることができれば、その思いが強く自分を責め、気持ちの行き場がなく大変落ち込みます。そこからいち早く抜け出し、病気の知識を多く得、1頭でも多くのわんことひとりでも多くの飼い主さんの救いになればいいです。そんな思いのみで、うにとうにの緑内障について伝えていきたいと思います。
柴犬に多く見られる緑内障。そして柴犬はその中でも特殊な事例が多いそうです。小型犬ならすぐに失われる視力がしぶとく残ってくれていたりもします。
それは良いことなのか悪いことなのかわからないのも事実です。だからこその措置と緑内障という厄介な病への理解を。
緑内障を患うわんこの苦しみが少なくてすみますように、そう願わずにはいられません。
【次回へつづく…】
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