2020年5月18日13,823 ビュー View

【プロが教える!元気を育てる柴ごはん】#10 下痢・軟便のときのごはん、どうすればいい?|年齢別・原因と対処法も解説

プレミアムペットフード・ケアの専門店『GREEN DOG』でペットフーディストの資格を持つ犬猫の食事のプロ・山本由能さんに、柴犬の食事について教えていただく連載『プロが教える!元気を育てる柴ごはん』。

今回は、軟便、下痢といった症状が出ているときのごはんについて、与えるべき食事やケアについてお伝えします。

下痢・軟便を甘くみてはダメ

柴犬

TOM KAROLA/shutterstock

 

愛柴のうんちが緩いな、お腹の調子が悪いのかな? というときのケアはどうしていますか?

 

うんちがすこ~し緩いくらいでも、念のため絶食? 

 

それとも様子を見ながら少量ずつフードを与える? 

 

それともいつもどおり? 

 

と、対処法はさまざまですが、下痢は体にとって悪いものを素早く外に出そうとする防衛本能のひとつ。

 

なので、「何を食べたかな?」と、下痢の原因になるものを振り返ってみることも大切です。

 

もちろん酷い症状なら病院で診てもらう必要がありますが、軽度でも甘くみてはいけません。

 

お腹の不調が長引いたり、頻繁に起きたりするのを放っておくと、皮膚トラブルや重症化する疾患に繋がってしまう場合があります。

 

愛柴が元気そうに見えても、念のためケアは大事。

 

今回は、軟便・下痢など、ちょっとしたお腹が不調のときの食事や日々のケアについてペットフーディストの山本が説明します。

 

お腹の不調の主な原因

柴犬

mannpuku/shutterstock

 

まずは、どんなときにお腹の不調がでやすいか知っておきましょう。

 

<軟便・下痢の主な理由>

(1)食事(量が多い・原材料が体質に合わない・劣化した食材)

 

(2)気候変動や情緒の影響(恐怖や興奮状態などストレスが続いたとき)

 

(3)腫瘍や胃腸炎・膵炎、症性腸疾患などの病気

 

(4)寄生虫などの感染症

など。

 

液体のような水様便や、愛柴がぐったりしているなどの酷い下痢長引く不調は病気の可能性があるので、できるだけ早めに病院で診てもらいましょう。

 

軽症の場合も、丸1日経っても回復しないときは念のため病院で診てもらった方が良いでしょう。

 

元気そうであれば、様子をみながら食事を与えますが、いつもより少ない量にして胃腸の負担を減らします。

 

またはフードをふやかして柔らかくするのも良いですね。

 

下痢の場合は脱水にならないよう注意したいので、少しずつ回数をわけて、スープをたっぷりかけるなど、水分が摂れる食事を与えるのも良いでしょう。

 

パピー期のお腹の不調とケア

柴犬,子犬

thirawatana phaisalratana/shutterstock

 

■軟便・下痢の原因

パピー期は生後半年くらいまで消化器官の発育が未熟。

 

成長のためにフードの量もたくさん必要ですが、ちょっと無理をするとすぐに便が緩くなる場合があります。

 

また、食後すぐに激しい動きをすることで吐き出しやすくなりますし、長時間興奮するような遊びなどで充分に消化ができず軟便になることがあります。

 

■対策

・食事の量や回数を変えてみるなど、胃腸の負担を軽くするための調子を行う。

 

・一度にたくさん食べられない愛柴には、カロリー高めのフードを選んで1回の食事量を減らす。

 

・食後30分から1時間はケージに入ってもらうなど、ゆっくり過ごさせる。

 

遊びの時間もコントロールする。

 

■おすすめアイテム

興奮しがちなパピーにおいしいお腹サポート

  • ドットわんフリーズドライおなかヨーグルト

    ドットわんフリーズドライおなかヨーグルト

    生きたまま腸に届くビフィズス菌《LKM512》を配合したヨーグルトを、フリーズドライ加工してふりかけ状に仕上げたサプリ。
    いつものごはんにふりかけるだけでおなかの健康をサポートします。

カロリーが豊富なパピー用フード

  • オリジン パピー

    オリジン パピー

    原材料の85%に肉原材料が使用されており、成長期に必要な栄養価の高い動物性タンパク質やエネルギーを豊富に供給。子犬だけでなく、妊娠中や授乳期にもおすすめ。

 

【参考ページ】

パピー期の食事内容については、過去記事『【プロが教える!元気を育てる柴ごはん】#2パピー期のごはん 健やかな成長のために必要な食事内容とは』を参照ください。

 

成犬期のお腹の不調とケア

柴犬

Ksenia Raykova/shutterstock

 

凛々しい体になっても、病院の診察台では別犬のようになるなど、意外と繊細な面があるのが愛柴の可愛いところ。

 

愛柴にとって大きなストレスがあると、心の動きと連動している自律神経の影響で胃腸の働きが狂ってしまうことがあります。

 

いつもと同じフードでもなんとなくうんちの状態が悪い時は、前日に何があったか振り返ってみるといいですね。

 

クールぶっている愛柴にも苦手なことが発見できるかもしれません。

 

お留守番が長引いたり、旅行に行ったり、雷が鳴った日もうんちの観察は大事ですね。

 

また、これまで問題がなかったフードが体質に合わなくなることもあります。

 

いつの間にかアレルギー反応が出るようになったり、脂質の量が負担になってきたような場合が多いでしょう。

 

■対策

・旅行に行く時、長時間遊ぶときは食事は少なめを意識する。

 

・愛柴にとって消化にやさしいウェットフードを用意しておく。

 

・フードの切り替え時は消化酵素のサプリメントや発酵食品を利用する。

 

■おすすめ商品

胃腸がお疲れ気味のときはペースト状ごはんで一休み

  • Cook'n love (クックンラブ) 犬用グレインフリー 鶏肉

    Cook'n love (クックンラブ) 犬用グレインフリー 鶏肉

    鶏肉をメインに厳選した新鮮素材に、次世代スーパーフード『モリンガ』をふんだんに入れて、栄養たっぷりに仕上げたウェットタイプ。

スティック状だから常備に便利な消化酵素サプリメント

  • 乳酸菌Daワン

    乳酸菌Daワン

    サプリメントや健康食品などによく使われている、エンテロコッカス菌、ビフィズス菌、酪酸菌(クロストリジウム・ブチリカム)を配合した、パートナー(愛 犬)専用の乳酸菌サプリメントです。

不足しがちな栄養素もプラスできる発酵食品ふりかけ

  • カラダよろこぶ発酵50種ブレンド

    カラダよろこぶ発酵50種ブレンド

    50種類もの野菜・果物・ハーブ・海藻を低温冷風で自然発酵。の栄養はもちろん、活きた酵素を手軽に、そしておいしく摂り入れることができます。

シニア期のお腹の不調と対策

柴犬

mannpuku/shutterstock

 

シニア期は成犬期のような問題に加え、気候の変化も大きなストレスになります。

 

夏や冬はなんとかやり過ごしたのに、その次の季節である秋口や春になったときに大きく体調を崩すことも。

 

また、体の反応も鈍くなることから、気温の変化への調整が追いつかず、気づかない間に体が冷えすぎたり、熱くなりすぎたり(熱中症)しますので、より気配りが必要です。

 

年齢とともに内臓の衰えがみえはじめるのは自然なことですが、できるだけ免疫力を維持するために腸の健康は大事。

 

体に不要なもの(添加物など)が少ないものを選ぶこともサポートになります。

 

■対策

・パピーの時のように少量頻回にしたり消化にやさしいウェットフードを利用する。

 

・ハイシニア用や体に不要なもの(添加物など)が少ないフードを選ぶ。

 

・普段から腸内環境を整える食材をプラスやサプリメントを与える。

 

■おすすめ商品

 

日本で暮らすハイシニア犬に最適なレシピのドライフード

  • シニア用食事療法食 セラピューティックフォーミュラ「シニアサポート」

    シニア用食事療法食 セラピューティックフォーミュラ「シニアサポート」

    消化能力や食欲の低下したハイシニアに、消化しやすく嗜好性の高い生のサーモンを使用。
    良質で吸収しやすいタンパク質を配合し、適度な脂肪分を確保するための必須脂肪酸・オメガ3脂肪酸を強化。
    10歳を超えたシニア犬に。

消化にやさしいシニア用のやわらかごはん

  • Cook'n love (クックンラブ) 犬用シニア 鶏肉

    Cook'n love (クックンラブ) 犬用シニア 鶏肉

    身体に必要な栄養素をやさしく消化・吸収しやすいおかゆタイプ。大きな特徴は、次世代のスーパーフードとも呼ばれる“モリンガ”が使われていること。
    モリンガは地球上の食用植物の中で“最も高い栄養成分を含む”と言われるほど豊かな栄養素です。

美味しい腸活とエネルギー摂取、お水で薄めて水分補給にも

  • アマザケ(甘酒)

    アマザケ(甘酒)

    秋田産のもち米と良質な米麹、そして奥羽山脈の水だけで仕込んだ手作りの逸品。「飲む点滴」といわれるほど栄養豊富な甘酒はシニア犬や食欲が低下したときにはもちろん、疲れ気味、皮膚が気になるパートナーにも。
    ※糖質が高いため、糖質制限中や健康なパートナーの常食には向きません。

腸のための最新ケアサプリメント

  • 乳酸菌生成エキス コスモスラクト

    乳酸菌生成エキス コスモスラクト

    獣医療のなかでも話題の「バイオジェニックス」に基づいた液体サプリメント。
    乳酸菌などよりもストレートに“腸内細菌叢(さいきんそう)”を整えて、おなかにとって最適なバランスを維持します。
    おなかの調子が気になる、元気をサポートしてあげたい、うんちの状態が気になる、皮膚の状態が気になるときにおすすめです。

まとめ

柴犬

Lichtflut/shutterstock

 

お腹の不調は繰り返さないように気を付けることがポイント。

 

たとえば、愛柴がほかの犬との挨拶を学ぶとき、危険な目にあわないよう飼い主さんが間に入ってサポートすることがあるように、お腹の健康もちょっとしたサポートで悪化しないようにしてあげることができます。

 

といっても、まだ若い時から柔らかく消化の良いものばかり与える必要はありません。

 

腸も筋肉で動いているので、甘やかしすぎると弱くなってしまいますから。

 

食事だけでなく、しっかり運動して筋肉を維持することは、腸の働きや心も強くすると言われています。

 

お散歩や一緒に遊ぶことと同じように、体調に合わせた食事の工夫も愛柴との生活を楽しむエッセンスの一つとして取り組んでみてくださいね。

 

GREEN DOGとは

世界中から厳選してセレクトした愛犬のためのプレミアムペットフード・ケアの専門店。通販店だけでなく、関東・関西に5店舗、実店舗を構えています。

 

専門家がカウンセリングを通して1頭1頭に最適なフードを選んでくれる『ドッグフード専門店 ごはんの窓口 by GREEN DOG』も、東京・吉祥寺に3月20日(金・祝)オープン。

 

フード選びや食事内容に困ったら、お気軽にお問合せください。

GREEN DOG 相談ルーム

https://www.green-dog.com/shop/consult.php

 

執筆者

GREEN DOG

ペットフーディスト

山本 由能

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