2022年6月22日6,917 ビュー View

【取材】もふもふパピー顔の17歳!長寿の秘訣は「貼るサプリ」&若ワンコとの交流 #28ゆえ

平均寿命12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼んでいます。 この特集では、レジェンド柴たちのライフスタイルや食生活などにフォーカスし、その元気の秘訣や、老犬と暮らすうえで大切だと思うことを、オーナーさんに語っていただきます。今回は17歳にしてまるで子犬のような可愛らしさを持つ奇跡の美魔女柴・ゆえちゃんが登場! ママは“うちの子グッズ”制作やアニマルコミュニケーターとしても活躍されています。

ゆえちゃんプロフィール

柴犬

年齢&性別

17歳の女の子(2005年5月10日生まれ)

体重

6kg(MAX10kg)。

大好きなこと

ロープ遊び、なでてもらうこと、ごはん、走ること。

既往歴

・生まれつき腸と皮膚にアレルギー症状あり。

・7〜8歳のころ腹部に脂肪腫を発見。良性のため治療はなし。

・10歳を過ぎたころに腎臓の数値が悪化。食事療法により改善。

・15歳(2021年1月)に前庭疾患を発症。アンチノールの服用で眼振、斜頸といった症状が治まる。

 

ハスキー犬の子犬に間違われる奇跡の17歳

柴犬

 

赤柴の両親から生まれたゆえちゃんですが、生後2〜3か月でママさんのおうちにやって来たころは「目がどこにあるのかわからないほど真っ黒でした」(ママさん=以下、「」内同)

 

年齢とともに白毛の割合が増えましたが、17歳にして愛らしいベビーフェイスとフワッとした毛並みは健在。

 

しっかり太さのある脚で今でも自分で歩いてお散歩に行っているため、道ゆく人に「わぁ、ハスキー犬の子犬だ!」と声をかけられることも多いんだとか。

 

柴犬

 

性格は、優しくて穏やか。ただ、極度の怖がりで、近所の学校で運動会があると、スターターピストルのパーン!という音にブルブルしてしまうほど。

 

「花火、台風、カミナリの音はもちろん、近くの工務店の作業音にもビビって震えていることも。前に、怖過ぎて逃走したこともあるんです。

 

私が家に帰ったら、ゆえが家のトビラと網戸を破っていなくなっていて、探し回ったら警察に保護されていました」

 

そんなゆえちゃんも年齢を重ね、耳が遠くなってきたせいか、最近では物音に敏感に反応することがなくなったそう。

 

毎日ママさん家族&同居犬の茶々丸くん(チワワ)と穏やかに過ごしています。

 

【アレルギー体質をステロイドと食事療法でコントロール】

柴犬

2008年、3歳ごろのゆえちゃん

 

ゆえちゃん、じつは生まれつきのアレルギー持ち。

 

「うちに迎えた時にすでに下痢をしていて、それがしばらく続いたんですね。

 

最初はアレルギーからくるものだとわからず、“おかしいな”と感じながらも“赤ちゃんってこんなものなのかな?”と思っていたんです。

 

それを健康診断と予防接種で病院に行った時に先生に相談したら“これはアレルギーだよ。フードも合っていないね”と言われました」

 

食材では、牛肉のほかダイズなどの豆類もNG。

 

「友人から“お豆腐にごま油をかけてあげると毛がすごくツヤツヤになるよ”と聞いてゆえに与えたら、強いアレルギー症状が出てしまって…。

 

手脚の毛がなくなってしまうほどひどくかゆがったことがあるんです。あれはすごくかわいそうなことをしました」

 

柴犬

 

アレルギーの診断を機に、フードはロイヤルカナンの消化器サポートに変更。同時にステロイド薬の服用も開始しました。

 

それによって下痢や皮膚のかゆみといった症状は抑えられるように。

 

ただ、完治したわけではなかったため、6〜7歳のころ犬のアトピー性皮膚炎の体質改善治療薬として知られる“インタードッグ”の継続投与で根本治療を試みたのですが…。

 

「インタードッグに関しては効果が感じられなかった(注:個体差あり)のと、注射がすごく痛かったのか、病院に連れて行こうとすると怖がってお漏らしをしちゃうようになってしまったんです。

 

それで、投与はやめてもらうように先生にお願いしました」

 

そんな経緯もあり、頼みの綱となったステロイド薬とは長いつき合いに。

 

15歳で前庭疾患の治療のためにアンチノール(関節、皮膚・被毛、心血管、腎臓、認知機能の健康をサポートするサプリメント)を飲み始めるまで服用が続きました。

 

現在は、そのアンチノールが功を奏してか、アレルギー症状は出ていません。

 

ちなみに、フードは10歳過ぎに腎臓の数値が悪化したのを機にロイヤルカナンから腎臓病対応療法食・ダイエティクスのキドニーキープに。鶏肉の茹で汁やカボチャをトッピングして与えているそうです。

 

歯が丈夫なゆえちゃんは食欲旺盛! しっかり食べて健康をキープしています。

 

若いワンちゃんとの交流・同居が長寿の秘訣!

柴犬

 

ママさんがゆえちゃんの長寿の秘訣として一番に考えているのが、若いワンちゃんたちとの交流。

 

昔、ドッグランで大型犬のサルーキに追いかけられて以来、ドッグランや知らないワンちゃんとの交流が苦手になってしまいましたが、ご近所の顔見知りワンちゃんとは仲よく遊んでいたそうです。

 

「ゆえが若いころ、ご近所のゆえよりだいぶ年上のワンちゃんたちと、よくお友達の家で“お庭ドッグラン”みたいな感じで一緒に走って遊ばせてもらっていたんです。

 

その子たちが何年後かに亡くなっちゃったんですが、そこのおうちがまた新しい子を迎えて、今度はゆえがだいぶ年上になったものの、13〜14歳くらいまでは一緒に走りまわってました。

 

それはすごくいい刺激になっていたと思いますね」

 

そして、ゆえちゃんが5歳の時にはチワワのチェルくん、昨年には茶々丸くんが家族の一員に。

 

柴犬,チワワ

 

「最初に迎えたチェルはすごくオレ様な犬で、ゆえが前を通っただけで噛みついたりしてたんです。

 

普段はおとなしいゆえも、ごはんを準備をしている私の足元を2匹でウロウロしてる時に自分よりチェルが前に行くのだけは許せなかったらしく、血みどろの争いになったりして…結構緊張感はあったかもしれないですね(苦笑)」

 

チェルくんは2020年8月に虹の橋を渡り、今現在はゆえちゃんと茶々丸くんの2匹に。

 

柴犬,チワワ

 

「茶々丸は性格も穏やかで、迎えた時には年齢も2〜3歳だったので、子犬のようにゆえにまとわりつくこともなし。

 

相性がよかったみたいで、おたがい穏やかに過ごせているようです。

 

昼の3時になると2匹で“そろそろおやつの時間だよね?”って感じで、連れ立っておやつの催促に来ますよ(笑)」

 

オーナーさんとのスキンシップが愛犬の健康と長寿に欠かせないのはもちろんですが、犬同士のコミュニケーションはまた特別なもの。

 

ゆえちゃんが17歳になっても認知症の症状がなく、おやつの時間がわかるほど体内時計もしっかりしていているのは、若いワンちゃんたちとの交流で脳が活性化されたおかげかもしれません。

 

使い回しでも効果あり!? エナジーパッチで活力アップ

柴犬と赤ちゃん

 

そして、もうひとつゆえちゃんの健康にひと役買ったと思われるものが。それがライフウェーブ社から発売されている“エナジーパッチ”。

 

体のツボに貼ることで全身に活力を与えてくれるという波動療法パッチ(一般医療機器)で、医療機関でも取り扱われ、有名アスリートも使用していると言われているものです。

 

「もともとは私が使っていたもの。パッチ1枚で12時間効果があるので、私が寝ている間に貼り、起きてはがしたものをゆえに貼ったりしてるんですよ。

 

“使い回しってどうなん?”って感じなんですけど、ひび割れてウロコみたいになってた鼻がツヤツヤになったり、体のいろんなところがしっかりした感じになったんです。

 

腰が曲がったせいで尻尾が上がらなくなっていたんですが、貼り始めて2日目にして、来客時にフリフリしたり、最近飛び越えられなくなっていたグレーチングも軽々と飛び越えられるようになったり。

 

なので効果はあったのかなぁ…と感じています」

 

ペットへの使用もOKのエナジーパッチ。ゆえちゃんは1年ほど前から貼っているそう。効果には個体差があると思いますが、気になるアイテムです。

 

アニマルコミュニケーターの能力があるママさんの“うちの子グッズ”制作

柴犬

 

ここで少し、ママさんのお話を…。じつはママさん、会社にお勤めをしながら、趣味で羊毛フェルトを用いた“うちの子グッズ”を制作、販売されているんです(※現在はオーダーストップ中)。

 

全国各地から依頼が来て制作した作品はインスタグラム( @needlefelting.yoshisuke)で紹介されていますが、そのクオリティーは相当なもの! 

 

「今までに注文を受けたのは50名くらい。でも、なかなか自分の子の作品は作れないんですよね。ずっと一緒にいるから“いつでも作れるだろう”という気持ちもあって。

 

そうしてるうちにチェルが亡くなってしまったんで“もっと作っておけばよかった…”なんて、後悔することもありました」

 

柴犬

 

興味深いのは、インスタにも明記されている「制作途中に聞こえた声をお伝えすることもあります」という一文。

 

「飼い主さんから送っていただいた写真を見ながらグッズを制作していると、その子の声が聞こえてくるんです。

 

『天才!志村どうぶつ園』に出ていた、動物と話せる女性・ハイジと同じような感じ。

 

その能力の精度を高めたくてアニマルコミュニケーション(動物からのメッセージを五感を通して受け取り、関係性を深める手法)を習ったこともあるんですけど、習う前から作品を作っている時に声が聞こえてくることがあって。

 

それを言葉にして飼い主さんに伝えると“え、そうなんです!”って驚かれることも多いですね」

 

たとえば、急に夜中に吠えて暴れるようになったというシニアの柴犬から「お父さんがいなくなった」という声が聞こえ、それを飼い主さんに伝えると、今までずっと一緒に寝ていたお父さんの夜勤が増えて一緒に寝られなくなっていたことが判明。

 

「それが原因か!」と、ほかの家族が一緒に寝てあげるようになると夜鳴きがピタッとおさまった…なんていうエピソードもあるんだとか。

 

柴犬

 

そして、この能力を通して、こんな気づきも。

 

「亡くなった子のグッズを作ることもあるんですが、“生き返ってママのところに戻りたいな”って、現世に未練を残している子はすごく少ない。

 

犬生を楽しんで、まっとうして、お空に行った子がほとんどなんです」

 

この言葉に救われるオーナーさんは、きっと多いことでしょう。

 

ちなみに、ゆえちゃんや茶々丸くんの声はママさんにどんなふうに届いているか聞いてみると…。

 

「それが、飼い主って愛犬に対して“きっとこうだろう”とか“こうあってほしい”という希望、願望を持って接しているところがあるじゃないですか。

 

そういうのが混ざってしまうとなかなか本人の言葉が伝わってこなくて、ゆえや茶々丸のことはまったくわからないんです。悲しいですけど(苦笑)」

 

動物の気持ちを読む力はもともとみんなに備わっているという話もありますが、ママさんのようにその力を開花させている例は稀かもしれません。

 

たとえ言葉は通じなくても愛犬はつねに全身で私たちに想いを伝えてくれています。

 

それを「理解したい」「寄り添いたい」という気持ちだけは大切にしたいですね。

 

毎年増えていく宝物

柴犬と飼い主

去年のお誕生日にプロに撮ってもらった写真。ママさんだけでなく、ゆえちゃんの表情も幸せで満ちています。

 

「いつまで今の元気な状態でいてくれるかわかりませんが、1日でも長く生きてほしいです」と語るママさんが、4年前から始めたのが、ゆえちゃんをプロのカメラマンさんに撮影をしてもらうこと。

 

毎年違うカメラマンさんにお願いして、いろんなテイストの写真を思い出に残しているそうです。

 

「毎年、ゆえの誕生日近くに撮影してもらっています」

 

いろいろな姿のゆえちゃんは、何ものにも代えがたい宝物ですね。

 

リモート取材の画面越しに、おうちの中をゆっくり歩きまわる姿を見せてくれたゆえちゃん。

 

ママさんの愛情をたっぷり受けて、これからも元気でね! 宝物をこの先も毎年、増やしていけますように。

 

柴犬

 

取材・文/永野ゆかり

 

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