2022年8月8日4,733 ビュー View

【取材】1日6回の食事がパワーの源!18歳目前でも「僕はまだやれる!」#30 アトム

平均寿命は12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼んでいます。

そんなレジェンド柴たちのライフスタイルや食生活などにフォーカスし、その元気の秘訣や、老犬と暮らす上で大切だと思うことを、オーナーさんに語っていただくこの特集。

今回は、17歳10ヶ月のアトムくんの登場です。今でも1日6回、ドッグフードのカリカリを食べ、おやつに好物の白米を食べるという“食べるの大好き”なアトムくん。長生きの秘訣は、その食欲とママの2つの心掛けにありました。

アトムくんプロフィール

柴犬

年齢&性別

17歳10ヶ月の男の子(2004年8月30日生まれ)。

 体重

7.7kg

 性格

ちょっぴりドジ。何でも心の準備がしたいタイプ。

 既往歴

・生後2ヶ月で家に迎えて早々、環境が変わったストレスからか胃腸炎に。

・4ヶ月で膿皮症を発症。

・1歳で食べ物によるアレルギー性皮膚炎を発症。

・13歳で加齢による変形性脊椎症に。治るものではないので痛み止めで対応、3週間ほどで落ち着く。

・16歳になり認知症の症状が見られるように。同年、左の角膜に傷がつき失明。

・17歳4ヶ月で前庭疾患を発症。

 

「犬を飼うことを諦めないでください」の言葉に押されて

柴犬

 

飼い主のなおぽんさんと黒柴・アトムくんがはじめて出会ったのはペットショップ。生後2ヶ月のことでした。

 

この出会いに、なおぽんさんは特別な思いがあったといいます。

 

「以前は7年間キャバリアの男の子を飼っていたんです。でも、病気で亡くなってしまって…。その寂しさから、仔犬を見にペットショップの前に行っていたんです。飼うつもりはなかったんですけど……」(なおぽんさん=以下「」内同)。

 

そんな生活を2ヶ月ほど続けていたなおぽんさんの心を動かしたのが、生後2ヶ月の黒柴の女の子でした。

 

一目ぼれで家族に迎え、かかりつけの獣医さんにも連れていったところとっても喜んでくれたといいます。

 

しかしその直後、その子が元々ジステンバーにかかっていたことが判明。獣医さんと相談の末、安楽死することに決めました。

 

「その時、獣医さんに“新しい子を迎えるの?”と聞かれ、しばらく飼うつもりはないんですと答えたら、“犬を飼うことを諦めないでください!”と言われて。

 

“落ち着いたらペットショップに行ってくださいね”とも声をかけていただき、その後出会ったのがアトムでした」。

 

柴犬

 

しかしアトムくんも来て早々、ストレス性の胃腸炎にかかります。治すのには慣れている環境の方が早いということで2週間ペットショップに戻ることに。

 

不安しかないスタートでしたが、アトムくんはそんな心配をよそにすくすくと成長し、レジェンドになるまで年を重ね、ついに17歳10ヶ月となりました。

 

「アトムには毎日、“あなたはふたりの分までしっかり生きるのよ”と言ってきたので、本当に長く生きてくれているがありがたいです。

 

どんなときもかわいいし、まだまだ一緒にいたいので、もっと頑張ってもらわないとですが(笑)」。

 

白米が大大大好き!

柴犬

消化機能が衰えてくる老犬。アトムくんは少量ずつを、回数を分けてあげる方が吐かないそうです。

 

 そんなアトムくんの長生きの秘訣を探るべく、食生活をお聞きしました。

 

「アトムは、とにかく食べるのが大好き。おやつは白米かフルーツ、牛肉味の犬用おせんべいのいずれかと決まっているのですが、中でも白米が大好きで、小さい頃はしゃもじをくわえたまま逃げ回っていたくらいです(笑)。

 

食事は1歳の血液検査でチキン、豚肉、小麦、大麦、大豆、トマトなどがアレルゲンと判明してから今日までずっと、ドッグフードの“メディコート”ですね」。

 

なおぽんさんがアトムくんのごはん選びで気をつけてきたのは2点。

 

ひとつは、1歳の血液検査で判明したアレルゲン(チキン・豚・小麦・大麦・大豆・トマト)を与えないこと。もうひとつは、基本的には同じものしか与えないこと。

 

後者は、アトムくんの性格ゆえの理由だそうです。

 

「アトムは、何でも“心の準備がほしい”性格。突然のことをすごく嫌がるんです。

 

抱っこするときも“今から抱っこするよ”と声をかけてからじゃないと“何!?”という感じで逃げますし、病院で注射を打つときも“今から注射に行くよ”としっかり伝えてから行く必要があります。注射に覚悟が必要みたい」。

 

食事についても突然の変化を嫌うのは同じのようで、主食やおやつを突然変えるとお腹がゆるくなるそう。

 

このように、犬は突然フードを変えるとお腹がゆるくなる場合が多いので、それまで食べさせていたフードに少しずつ新しいフードを混ぜて切り替えるのは普通のことですが、アトムくんの場合、2gずつを混ぜ、なんと1年もかけて成犬用からシニア用に切り替えたそう! 

 

柴犬

 

「ただ本当に、常に食欲は旺盛で。17歳1ヶ月のときに前庭疾患になったときにも食欲はあったくらい。

 

今は1日6回、1回15~16gほどのカリカリをあげています。

 

朝散歩に行って食べて、寝て食べて、寝て食べて、寝て食べて……そして、私たち家族のごはんタイムに白米をもらいにくるという感じですかね(笑)」。

 

どんなときにもしっかり食べることが、アトムくんの元気の源なようです。

 

「アトムの部屋」でのんびり寛ぐ

柴犬

アトムくんの部屋

 

食事以外で気をつけてきたことについても聞きました。

 

大きく意識してきたのは「なるべくストレスをかけないように」「常に関心を持つように」の2点だそうです。

 

「アトムはあまりイタズラもしないのと破壊行動もないので、ケージに無理に入れることはせず、アトムの部屋を用意してなるべく自由に、ストレスなく過ごせるようにしています。

 

あとは、忙しくて自分に余裕がなくなっているときこそ、意識的に愛情を向けるように心掛けていますね。積極的に話しかけたり、スキンシップをとったり。

 

アトムにしっかり意識を向け、ちょっとした体調の変化や具合の悪さに気づけるようにしたいと思って。また、触れ合うことで私自身が癒されもしますね」。

 

その他、小さな頃から欠かさず続けているのが、歯磨きと爪きりとのことでした。

 

16歳で左目を失明

柴犬 

13歳で加齢による変形性脊椎症になるまで病気とは無縁だったアトムくん。しかし16歳になった頃、ひたすらくるくると回ったり、玄関に無理に行ってそこで寝ようとしたり、認知症の症状が出始めました。

 

しかし病院で処方を受けたサプリメント『メイベットDC』が身体に合っていたのか、1~2ヶ月で改善したそうです。

 

「だけど今度は16歳11ヶ月の頃、左目の角膜に傷がついてしまって。8月27日から10月5日まで長いこと治療をしたのですが、その間に左目が見えなくなってしまいました。

 

今は右目だけ、うっすら見えているくらい」。

 

柴犬

 

失明により暮らしに大きな変化があったといいます。

 

「一番大きかったのは、お留守番が難しくなったこと。

 

よく見えないのでまわりのものにぶつかって危ないし、水もうまく飲めない。自分の部屋に戻れなくなって鳴くことも…。ちょっと分離不安気味になったようにも感じています」。

 

そのため今は家族の誰かが必ず家にいて、アトムくんがひとりにならないように徹底しているそう。

 

アトムくんが眠るときも、なおぽんさんが傍で見ていないとアトムくんが不安になってしまうそうで、眠るまで横で様子を見ます。

 

「寝苦しいところや気に入らないところを直してあげるとスムーズに寝てくれるんですよ」。

 

シニアになって買って良かったもの

柴犬

 

最後に、老柴との暮らしで、あると助かっているアイテムについても聞きました。

 

「まず一つ目はペットカメラ。前はアトムひとりで自分の部屋で寝ていましたが、アトムが寝返りで起きるとペットカメラが動作検知をしてお知らせしてくれるので、それで寝かしつけに行けていました。

 

二つ目は、黄色い器です。犬は黄色と青色の2色は判別しやすいと聞いたことがあって、試しに水の器を黄色に変えてみたら、アトムも見つけやすくなったみたいです」。

 

また、防寒対策として、背中にマジックテープがある、脱ぎ着が簡単な服も役立っています。

 

これは、インスタグラムで見つけた作家さん( @choco1730)に依頼してつくってもらっているとのことでした。

 

対して、買ったもののアトムくんのお気に召さなかったものもあるようで……。

 

「去年の冬からほとんど散歩で歩かなくなったのですが、腰を支えたらトコトコ歩いたので、3万4000円ほどかけて車椅子をつくったんです。

 

が、これが完全に乗車拒否でして……。“僕はまだやれる!”といわんばかりに前より歩くようになったのでまぁ良かったのですが……(笑)」。

 

柴犬,車椅子

これっきり乗ってくれないという車椅子「ブラック・アトム号」

 

17歳を越えても、まだまだ心は勝気なアトムくん。できないことが増えてきても、まだまだ元気いっぱいです。

 

これからも、その失われない食欲をパワーの源に、ママであるなおぽんさんの言葉に応えて「まだまだ一緒に」年を重ねていってくれることでしょう。

 

柴犬

 

取材・文/浅田よわ美

 

★「#レジェンド柴」で投稿お待ちしています!

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