おばあちゃんはシャーロットという名の柴犬を愛している【コラーゲンは愛情の面影】
愛犬が、健康で長生きすること。
それこそがわたしたちの至上の喜びであることは間違いありません。
でも、そこには数多のアクシデントが待ち受け、苦労は尽きないものです。
犬たちはなにも言ってくれないから、どこが痛いのか、どこがつらいのかも、想像してひとつづつ確かめるしかない。
でも、愛犬に手を添えて、愛情深く撫でるようにすれば、なにかがわかってくる。
あなたもそんな経験、ありませんか?
今回はおばあちゃんと柴犬のお話。
動物看護師のお孫さん、みいこさんがしたためた、愛情物語です。
※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません
※文章は編集部が加筆修正して構成したものです
※画像はイメージです
おばあちゃんとシャーロット
わたしのおばあちゃんとその愛柴、シャーロットの話をしましょう。
ちなみにわたしは動物看護師をしていて、それは完全に彼女の影響があったと思います。
おばあちゃんはほんとうに犬が大好きで、どんな激しい子も、どんなにおとなしい子も、すぐに手なづけてしまう人でした。
手なづける、というのはちょっと違うかな。
ちゃんと「犬に合わせられる」人だったんだと思います。
若いころは栄養士をしていて、貧相なわたしの独身ごはんをよく注意してくれていました。
そしておばあちゃんの愛柴、シャーロット。
柴犬なのにシャーロットとは、これもおばあちゃんのセンスだなあ、なんて。
なんというか、すごく上品な人なのです。
だから一緒に暮らした犬たちはみんなどこか、気品があるように感じました。
その中でも『この子が最後』とおばあちゃんが決めているシャーロットは、特別に気高くて。
美しい犬、そのものでした。
シャーロットの年齢
「みいこ、あなたはほんとうに犬が大好きなのね」
おばあちゃんがわたしに向かってそう言いました。
「シャーロットがすごくよろこんでる。あなたに触れられるだけで」
「おばあちゃん、シャーロットってすごくきれいな子だよね。たくさんの子に触れてきたけど、こんなに美しい毛並みはなかなかないよ」
「そうだね、あなたは動物看護師さんだものね、たくさんの子に会っているでしょう。でもシャーロットを撫でていて、それ以上に何かを感じた?」
わたしはその言葉の意味を計りかねて、おばあちゃんを見つめました。
わたしの右手はシャーロットの背中にあり、何かを思い出したように動きが止まります。
「…シャーロットって、いまいくつ?」
「シャーロットはね、このあいだ16歳になったの」
わたしは驚いてしまいました。
16歳の毛並みには思えない。
美しい被毛には透明感と艶があり、太くたくましい。
カサカサやベタベタなど皮膚疾患の兆候もなく、理想的な肌の状態。
「美しい犬、というのは人と暮らしてこそ、ね。年齢は関係ない。そのときに応じて美しく整えてあげること。それが健康にも長寿にもつながる、とわたしは思っているの」
おばあちゃんはそう言って、うれしそうにシャーロットの首を撫でます。
シャーロットはもっとうれしそうにして、おばあちゃんを見つめました。
「身になること」の大切さ
わたしは思い出しました。
「おばあちゃん、2年くらい前かな…シャーロットが歩けなくなったときがあったじゃない? もう歳なんだね…なんてわたし言っちゃって。すっかり忘れてたけど、ごめんね」
わたしはいま目の前にいるシャーロットのいきいきとした姿を見て、自分の浅はかさを謝りたくなったのです。
おばあちゃんはにこにこしながら、身になることが大切だよ、と言いました。
「身になること…?」
「そう。つまり食べて、身になるもの。ちゃんとした食事を与えること。それができていない飼い主が多いと思うの。なぜ疎かになっちゃうのかって、みんな忙しいからなんだろうね」
わたしは無言でうなずきます。
「大事なことは、食べ物そのものじゃないのよ。食べ物が身になる、からだをつくる、そこをわたしたちが意識できるかどうかなの。愛犬にどんなものを与えられるか、与えたほうがよいのか、見極めるの」
ついにたどり着いた「コラーゲン」
「確かに、フードだってめちゃくちゃ悩むよね。動物病院にもあちこちのフードを試しているんだけどなかなか決まらない…なんていう飼い主さんもいて。アレルギーがある子だって多いし、むずかしい」
「そう。でもね、フードっていうのは総合栄養食なわけでしょう。あるレベル以上の信用できるメーカーのものなら、そんなに差はない気がするの。あとはお肉の種類と穀物の含有率とか、そんなところね。ということは、どんなフードでも必然的に、その足りない部分も見えてくるんじゃないかしら」
そっか、とわたしは感心した声で言いました。
フードに足りないもの。
足りないから、何かで補う…?
「うん、足りない部分は補填してあげればいい、という考え方ね。栄養面からも、嗜好面からでも。しかも、シャーロットくらいの年齢になるとどうしてもフードの食いつきも悪くなってくるしね。それはそれで、シニアなりの栄養摂取方法があると思うの」
「待って。フードにはそもそも何が不足しているのかな」
「みいこ、あなた動物看護師さんでしょう。少しは勉強しましょうね」
てへ、とわたしは声を出して恥ずかしさをごまかしました。
「足りないのは、アミノ酸です。生命維持には絶対に必要な栄養素。なのにこれは日本のドッグフードの基準では定められていない要素なの。どうしてなんだろうね。特に不足しがちなのは、非必須アミノ酸。非必須といっても、いらないということじゃないのよ。体内合成できるから、という意味。でも…結局は骨や皮に含まれている栄養素が圧倒的に足りないの」
「骨や皮…ということは、コラーゲンとか?」
「そう、コラーゲン。それはそれは、大切なものよ」
『Ta-Ta(タータ)』というコラーゲンサプリ
「ちょっと待って。じゃあおばあちゃんは毎食シャーロットに鶏の手羽先をあげてるとか?」
「それはずいぶん大変な話ね。鶏の骨を取り除くのもひと苦労でしょう。そうじゃなくて、もっと効率的な方法があるの。サプリメント。『Ta-Ta(タータ)』というコラーゲンサプリがあるのよ」
「あ! 聞いたことある。でもおばあちゃんのことだから、こつこつと手間をかけながら手羽先を捌いているのかと…」
「みいこ、愛情をかける部分を間違っちゃだめよ。苦労して時間をかけても、シャーロットにはなんの関係もない。そんなのはただの自己満足でしょう。この子のためになることをするには、効率も大事。余った時間は働くなり、この子を撫でまくるなりしたほうがいいものね」
確かにそうだ、とわたしはうなずきます。
「でも、じゃあこの『Ta-Ta(タータ)』のコラーゲンはシニアのシャーロットにもいいということなんだよね?」
「むしろシニア犬こそ摂取すべきじゃないかしら。まずコラーゲンはね、骨、軟骨、靭帯、筋肉、爪、皮膚、毛、内臓など、 大切な部位の健康維持をサポートするのにとても役立つのね。でも、シャーロットみたいな老犬はまず食が細い。手羽先だの豚足だのをガツガツなんて食べられないでしょう。そこでこの『Ta-Ta(タータ)』」
おばあちゃんは戸棚からキャニスターを取り出して、その中の粉末を手のひらにさらさらっと乗せました。
それを見たシャーロットが急に立ち上がり、しっぽをぶんぶん振り回します。
「シャーロットは『Ta-Ta(タータ)』が大好きなのよね。ほんとうにぱくぱくと、美味しそうにたいらげてくれる。ほら、この粉をフードに振りかけるだけ。簡単でしょう?」
目に見えないものを想像すること
「コラーゲンが犬との生活の中で何をもたらしてくれるのか、とても興味があるところだけど、ねえおばあちゃん…結局、そのコラーゲンを選んで与えるのはわたしたち飼い主なんだよね。わたしたち次第で、犬の運命が変わる」
わたしがそう言うと、おばあちゃんはよりやさしい表情になりました。
ああ、そうだ、おばあちゃんはほんとうにやさしい人で、言葉を紡ぐことが得意な人だった。
わたしは彼女の言葉をどきどきしながら待ちます。
「ねえ、みいこ。目に見えないものを想像することが、犬と暮らすということなのよ、きっと。『目に見える現実』だけに対応していたら、どうしても世知辛くなっちゃうの」
おばあちゃんはそう言って、シャーロットにそっと触れました。
「言葉が話せないこの子の求めているものを、知ろうとすること。この子との未来を想像して生きていくこと。腹を括って、覚悟を決めること。そのうえで楽しくやること。これが犬暮らしの醍醐味だと思うの」
おばあちゃんのその言葉は、わたしの胸に響きました。
腹を括って、なんていう言葉が上品な彼女の口から出てくるとは思わず、ちょっと笑ってしまったけれど。
おばあちゃんは動物看護師のわたしにだからこそ、そういうふうに言ってくれたのだと思います。
がんばれ、って。
最後に、おばあちゃんはコラーゲンに関してこうも言っていました。
「飼い主の愛情が正しかったと思わせてくれる面影」
面影、というワードセンスが彼女らしくてとっても好きです。
面影として、愛情のしるしとして、うちの子にも『Ta-Ta(タータ)』を使いたいと思います。
ありがとう、おばあちゃん。
シャーロットと、いつまでも長生きしてね。
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※文章はご本人の了承を得て編集しています
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