2020年8月13日3,636 ビュー View

【取材】15歳6ヶ月を過ぎても食いしん坊バンザイ!旺盛な食欲が長生きの秘訣#5ゴンタ

平均寿命は12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼んでいます。

この特集では、レジェンド柴たちのライフスタイルや食生活などにフォーカスし、その元気の秘訣や、老犬と暮らすうえで大切だと思うことを、オーナーさんに語っていただきます。

今回は、神奈川県に住む15歳のゴンタくんが登場。取材前までオーナーの金子さんご夫妻はゴンタくんを18歳と勘違いし、体調に一喜一憂していたとか。

年齢を3歳もサバ読みされていたゴンタくんの暮らしぶりを紹介しましょう。

ゴンタくんプロフィール

柴犬

 年齢&性別

15歳7カ月の男の子

体重

12kg

大好きなこと

食べること、なでてもらうこと、キッチンに入ること

既往歴

・2歳から夏になると腹部を中心に湿疹ができるようになる。

・14歳7カ月頃に立ち上がろうとすると倒れ込むようになる。食欲が落ちて下痢と嘔吐の症状が出る。

・14歳8カ月頃に頭が傾き、眼振と斜視という診断が下りる。

・15歳を過ぎた頃から、立ち上がれなくなったり歩くときにふらついたりするようになる。ぼんやりしていることが増える。

・15歳6カ月の頃、後ろ足に力が入らなくなり、介護用のハーネスを使い始める。排泄の間隔が短くなり、まれに漏らすことがある。

 

おとなしいと思っていたら、猫をかぶっていた

柴犬

張り替えたばかりの障子を突き破って和室へ侵入するゴンタくん。

 

愛嬌たっぷりのタヌキ顔のゴンタくん。

 

オーナーの金子さんご夫妻(ご主人のKさんと奥様のJさん)と出会ったのは、12kgまで成長した11カ月のときです。

 

「家から車で30分程度のところに柴犬の犬舎を見つけて、軽い気持ちで見学に行ってみたんです。

 

犬舎の運営者と話しているうちに、私と同じ会社に勤めていたことがわかって驚きましたよ」(Kさん)

 

Kさんが運営者と仕事の話で盛り上がっている間に、Jさんは犬たちを見たり触れ合ったりしていました。

 

そこで積極的にアピールしてきたのがゴンタくんです。

 

「すごく人なつっこい黒柴でしたね。キリッとしている感じではなく、とぼけたような表情が印象的で、我が家に迎えるならこの犬がいいと思いました」(Jさん)

柴犬

「ワンワン」と吠えるより、「あうっ」「うぇいうぇい」と変な声でしゃべるとか。

 

Jさんの気持ちはあっという間に固まりました。Kさんも賛成して、なんとそのまま連れ帰ることに決定したそうです。

 

帰りの車内でゴンタくんは、Jさんの顔をペロペロなめて甘えっぱなしだったとか。

 

11カ月まで過ごした犬舎をあとにして金子家へ迎えられました。

 

「最初はおとなしくて、まったく手がかかりませんでした。とくにしつけもしなかったくらい。

 

でも1年くらい経ったらテーブルに置いた料理を勝手に食べたりして、だんだんやんちゃで食いしん坊の本性が出てきましたね(笑)」(Kさん)

 

ゴンタくんは2歳を過ぎる頃には14kgまで成長。

 

つまみ食いで太ったわけではなく、ラグビーの選手のように大柄でがっちりした体格になりました。

 

チャームポイントのタヌキ顔も成長し、まるで“ドラえもん”のような二頭身の柴犬に!

 

14歳から立て続けに起きた不調を乗り越えて

柴犬

元気が取り柄だっただけに、突然の不調に家族は心配したとか。

 

ゴンタくんは夏になるとおなかに湿疹ができることはありましたが、病気やけがもなく元気いっぱい。

 

そんな健康優良児のゴンタくんに異変が起きたのは14歳7カ月のときでした。

 

「急に立ち上がれなくなって下痢や嘔吐もしたので、すぐに動物病院に連れて行きました。このときは数回点滴もしてもらって治ったんです。

 

でも1カ月後には頭が傾いたままになってしまって……。また動物病院に行ったら眼振と斜視と診断されました」(Kさん)

柴犬

皮膚や体調は、季節の変わり目に悪くなることが多いので注意しているそうです。

 

立て続けに不調が起きたので、これから介護が始まるのか、お別れの日が近いのか、と家族は心配になったそうです。

 

幸いなことに1カ月ほど経つと回復し、以前と同じように散歩にも行かれるようになりました。

ノート,介護手帳

Jさんの発案で、ゴンタくんの「介護手帳」に体調や排泄の時間、食べたものを記録しています。

 

それから15歳になった頃、立つときによろけたり段差を上れなくなったりするようになり、ガクンと衰えたように感じたそうです。

 

やがて後ろ足に力が入らなくなってきたので、散歩のときに介護用のハーネスを使い始めました。

ハーネス

後ろ足に通して歩行をサポートする介護用ハーネス。

 

「歩行器のようなものを使えば、家の中でもゴンタがもっと自由に歩けて元気になるんじゃないかと思って調べたら、今は歩行器や車椅子のレンタルサービスまであるんですね」(Jさん)

 

歩行器のレンタルを申し込もうか迷っているうちに、なんとゴンタくんは再び自力で歩けるように。

 

介護用のハーネスを使ったのは、たった2週間だけだったとか。

柴犬

15歳6カ月で回復! 今では坂道も早歩きで上れるほど元気になりました。

 

「ゴンタが自分で動こうとしていたので、甘やかしすぎないほうがリハビリになると思ってハーネスを使って歩かせていたのがよかったのかもしれませんね」(Kさん)

 

現在は散歩の距離も少しずつ伸ばしているとか。

 

ゴンタくんの見事なV字回復に、家族みんなが驚きながらもとても喜んだそうです。

 

長生きの秘訣はずっと衰えない食欲

柴犬

ゴンタくんは立ったり伏せたりして食べるので、食器台を使っていません。

 

ゴンタくんには1歳頃から同じメーカーのドッグフードを与えています。

 

若い頃は動物病院で処方された皮膚用のサプリメントをおやつ代わりにし、ときどき歯みがきガムを噛ませていました。

 

「なるべくドッグフードだけ食べさせて、あとはリンゴやヨーグルトをときどきあげるくらいです。

 

テーブルに置いた肉やアイスをつまみ食いすることはありましたが(笑)」(Jさん)

ドッグフード

ドッグフード、鶏むね肉、リンゴ、ニンジンを混ぜたごはん。

 

14歳を過ぎてから下痢や嘔吐をすることがあるので、消化しやすいようにドッグフードを前夜から水につけてふやかしたものを温めて、健康のためにトッピングもプラスするように。

大好きなニンジンを見ると目が輝きます。トッピングの食材はまとめて作って冷凍。

 

また、1度に食べる量が少ないほうが胃腸の負担を減らせると考えて、食事の回数を朝晩の2回から、朝昼晩の3回に増やしたそうです。

犬用サプリ

動物病院で処方されたビタミン・ミネラルのサプリメント。

 

[ゴンタくんの1日の食事]

・ドッグフード:120g(水230ccくらい加えて一晩ふやかす)

・鶏むね肉:30g(5mm角に切る)

・リンゴ:すり下ろしたものを大さじ2杯

・ニンジン:すり下ろしたものを大さじ2杯

・ビタミン・ミネラルのサプリメント(おやつ代わり)

 

犬の安全のためにゲートや踏み台をDIY

柴犬

ゴンタくんがキッチンに入れないようにラティスでペットゲートを作りました。

 

ゴンタくんが安全に過ごせるように、ご主人のKさんは試行錯誤を重ねてペットゲートや踏み台をDIY。

 

フローリングの上には若い頃から滑りにくい床材を敷いています。

 

「必要な補助はしますが、ゴンタが自力でできることはやらせたほうがリハビリになると思うんですよね」(Kさん)

柴犬

サンゲツの「ノンスキッド」という滑りにくい床材を敷いています。

 

「苦労したのは玄関の段差を解消する踏み台です。最初はスロープを作ったんですが、横に足を踏み外してしまいました。

 

そこで多少よろけても落ちないように、大きい踏み台に変えました」(Kさん)

柴犬

玄関にカーペットを敷き、踏み台を置いて下りやすくしました。

 

また、ゴンタくんが好きな場所で休めるように、高反発のマットやクールマットなど、素材の異なるマットを複数箇所に置いているそうです。

柴犬

マットに厚みがあるとゴンタくんの足が引っかかってしまうので、薄めの製品を選んでいるそうです。

 

まだまだ15歳、これからも元気でいてほしい

柴犬

粘着クリーナーのマッサージは若い頃からのお気に入り。

 

ゴンタくんは15歳を過ぎてからぼんやりしている時間が増えてきました。

 

ご家族は認知症が気がかりだそうですが、大好きなお客さんを出迎えに行ったりヨーグルトのおすそ分けを期待して待っていたり、若い頃と変わらない行動を微笑ましく見守っています。

柴犬

毎年ではありませんが、お正月には家族と初詣へ。長寿のご利益があったかもしれません。

 

「おいでと呼んだら来るし、寝場所もわかっています。料理のにおいにつられてよくキッチンに侵入してくることもありますね(笑)」(Jさん)

 

「しかし最近、道を間違えたり、方向転換するときにぶつかったりするので、方向と距離感がつかみにくくなっているのかもしれませんね」(Kさん)

 

ゴンタくんの長生きの秘訣をご家族に伺うと、「食事と散歩」という答えが返ってきました。若い頃から食事と体重を管理し、1日3回ほど散歩に出かけていたそうです。

柴犬

坂道を利用して筋トレ。ごはんが待っている家へ早歩きで帰ります。

 

ただし、若い頃から散歩の後の食事を何よりも楽しみにしていて、出かけてもすぐに帰ろうとするのが悩みだとか。

 

家族としては体力を維持するために歩いてほしいので、散歩中に公園でごはんを少しあげたり、空腹でないときに出かけたりしようかと思っているそうです。

 

「実は最近までゴンタの年齢を勘違いしていて、15歳なのに18歳だと思っていたんです。

 

それでお別れを想像して“そろそろ……”と思ったけど、正しい年齢がわかってからは“まだまだ!”と前向きになりました(笑)」(Kさん)

 

「20歳くらいまではがんばって長生きしてほしいですね!」(Jさん)

柴犬

シニアになっても若い頃のやんちゃな面影が残っています。

 

年齢を3歳もサバ読みされていたとは知らないゴンタくんですが、家族のホッとした気持ちが伝わったのか、取材を終えた後も順調に回復しているそうです。

 

これからも“レジェンド柴”らしく、元気に長生きしてくれることでしょう。

 

 

取材・文/金子志緒

 

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