【特集】柴を介護する#12「介護に前向きになれた」「ニガテなオムツをはいてくれた」老犬ホーム利用者の生の声を紹介!
特集『柴を介護(あい)する』シリーズでは、いつかはやってくる我が子の老後に備え、老犬介護の情報をお伝えしています。
老犬の介護をプロに任せることについて、迷いがあったり、我が子への罪悪感を感じるオーナーさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、『ペットケアサービスLet’s』を実際に利用している3人のオーナーさんの体験談をご紹介します。
車が苦手な犬が施設に行くときだけ喜んで乗車するほど、お気に入りの場所になっているというエピソードも。施設を利用している、していた人だからわかる生の声と感想をお届けします。
施設にはどんなサービスがあるのか
ペットのしつけから、リハビリ、老犬のデイケアサービス、オーナー向けの各種講座などを開催しているのが、『ペットケアサービスLet’s』です。
デイケアでは実際、どんなことをしているかについては、前回の記事『【特集】柴を介護する#11 「老犬デイケアサービス」って何をするの?高齢犬のQOLを高め犬も人も幸せに』を参照してみてくださいね。
今回は、デイケアを実際に利用されている老犬オーナーさんのリアルな声をお届けします。
オムツ嫌いの愛犬をおだててはかせてくれた
施設を利用しているオーナーさんの声、一人目はシュナウザーのアドくんと風花ちゃんと暮らす高橋さんから。ドッグランで知り合ったオーナーさんにLet’sのことを聞いて利用を始め、今年で3年目になります。
スタンダード・シュナウザーのアドくん(15歳)
高橋さん:
「アドは12歳の頃からLet’sさんで筋トレ、脳トレ、運動療法などを受けています。バランスボールとトレッドミルがすごく好きみたいですね。
アドは車が嫌いなのに『Let’sに行くよ』というと喜んで車に乗るんですよ。
シニアになって寝てばかりになってしまったので、環境が変わるのもよい刺激になっていますね」
それから3年が経ち、アドくんは15歳。カウンセリングで身体の状態に合わせて、デイケアサービスをアレンジしてもらえるのがありがたいそうです。
高橋さん:
「アドは本格的な介護が始まっています。夜中に2時間おきにピーピーと鳴いて散歩やトイレに行きたいと自己主張するんですよね。
家族がすっかり睡眠不足になってしまい、オムツをはかせてみたんです。ところが気に入らなかったみたいで、すぐに脱いで踏みつけて怒っていました」
困ってLet’sに相談したところ、「おだてながらはかせるとオムツをはかせてくれました」と高橋さんはびっくり。困ったことがあったら親身に相談にのってくれるのもありがたいとか。
11歳の風花ちゃんは元気いっぱいですが、「いずれはLet’sさんにお世話になると思います。頑固で神経質なところがあるので、相談にのってもらうことも増えそう」と高橋さん。
頼れる施設がある安心感を話してくれました。
自分たちが介護に対して前向きになれた
ミニチュア・ダックスフンドの勝くんは16歳のときに発作を起こして倒れ、脳腫瘍の疑いがあると指摘されました。
できていたことが少しずつできなくなっていくなかで、ケアのことを調べているうちに、オーナーの山崎さんがたどり着いたのがLet’sです。
勝くん(ミニチュア・ダックスフンド/18歳)
山崎さん:
「発作が起きたときは足が麻痺して歩くのは難しいと言われてしまいました。
でもせめて最後まで自力で歩き、食べてほしいと思ってLet’sさんに相談に行ったところ、『最後まで自分で歩き、食べることを目標にがんばりましょう!』という一言で気持ちがスッキリしたんです。
マッサージなどのケアをしてもらったら勝も気分が良さそうでした」
それから家族の休息と勝くんのリハビリを兼ねて、毎週末にデイケアをお願いしています。
シニアになってから出かける機会が減っていた勝くんですが、施設でいろいろな人や犬と触れ合って楽しそうに過ごしているとか。
山崎さん:
「18歳になった今も、何とか自分の足で歩けて食事も自分で食べられています。
Let’sさんに出会って、私たちオーナーが前向きに介護に向き合えるようになったこともよかったですね。
勝は毎日必死で生きている姿、嘘がない姿を見せてくれます。
出勤直前にトイレを失敗されても、嘔吐されて部屋を汚されても不思議と腹が立たなくなりました。それまでは仕事に追われて自分のことしか考えていなかったのに、私を成長させてくれたみたいじゃないですか」
勝くんが若い頃から習慣にしていたことで役立ったのは、食事の場所を決めていたこと。
「そろそろごはんかな」と思うとヒョコヒョコやって来てオスワリして待っているとか。また、水とトイレをそれぞれ別のケージ内に置いていたおかげで場所を忘れにくいようです。
山崎さん:
「寝るときはケージに入れ、体に毛布をかけていたことも役立ちました。
発作が起きてから夜中の徘徊や吠えが始まりましたが、私たちの睡眠時間を確保するために夜は寝てもらわなくてはいけません。
夜になったらケージに連れて行って寝かせることを根気強く繰り返して、今は数日に1回起こされるくらいまでに減りました。体に毛布をかけると落ち着いて静かになるんですよ」
勝くんはつい先日、体調が急変して虹の橋を渡ったそうです。
最期まで家族の大きな愛につつまれ、安心してお空に渡れたことでしょう。心からご冥福をお祈り申し上げます。
夜鳴きやケアの方法を相談できるのが心強い
オーナーの牧さんは、愛犬レオくんの介護に備えてシニア犬のブログで情報収集していたとき、Let’sを利用したオーナーさんの体験談を読んで興味を引かれたのがきっかけでした。
ミニチュア・ダックスフンドのレオくん(16歳11カ月)
牧さん:
「レオは15歳頃から足腰が弱くなってきましたが、まだまだ元気と思っていて、Let’sさんに通い始めたのは16歳半を過ぎた頃からですね。
あと1週間で17歳を迎える日に亡くなってしまって、お世話になったのは5カ月ほど。
亡くなる1週間前には注文した車椅子に乗ってちょっとだけ歩いたり、2日前にはシリンジ2本分のごはんを食べられたりと、もっとがんばってくれると思っていた矢先でした。
今思うと元気に歩けている頃から通えばよかったなとも思います」
もう1頭の愛犬リッキーくんは13歳10カ月で亡くなるまで自力でトイレにも行かれたので、牧さんが本格的な介護を経験するのはレオくんが初めてでした。
そこでLet’sのカウンセリングを受けたところ、ケアの方法を教えてもらえたうえ、親身になってくれる動物病院も紹介してもらえたそうです。
牧さん:
「レオの介護で一番つらかったのは、夜中に何度も起こされて寝る時間がなくなることです。
Let’sさんや動物病院は、『オーナーさんが元気でなければ介護はできないから』と、大変なときにはレオを預かる提案もしてくれました。
やさしい言葉をかけてくださったのはうれしかったですね」
レオくんが亡くなったのは2020年4月25日。牧さんがひざに抱っこしている間に気づいたら眠るように旅立っていたそうです。
牧さん:
「まだ悲しみは癒えないんですけど、落ち着いたら10歳くらいの保護犬ちゃんを迎えたい気持ちもあります。
別れのつらさが尾を引くことを知っているのでまだわかりませんが、もし迎えることがあったらまたLet’sさんにお世話になりたいですね」
虹の橋に旅立ったレオくんは、牧さんご家族に愛され続けた約17年間、ずっと幸せだったことでしょう。心からご冥福をお祈り申し上げます。
最後に
愛犬の本格的な介護が始まると、オーナーさんの心身にも負担がかかります。介護中、幸せを感じる瞬間があったとしても、つらいことも多くなりがち。
困ったことがあれば、Let’sのような老犬ホームのカウンセリングを受けてみるのも一案ではないでしょうか。
【施設DATA】
ペットケアサービスLet’s
東京都江戸川区中葛西2-19-13-1F
電話番号:03-3675-0250
※介護がいらない一生を目指す『犬の介護ZERO教室』を定期的に開催。シニアドッグケアアドバイザーから暮らしに関するアドバイスを受けられると好評です。
取材・文/金子 志緒
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