2020年12月24日33,019 ビュー View

【取材】奇跡の19歳!トレーニングで作り上げたマッスルボディで今日も散歩を楽しむ #9まろん

平均寿命は12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼んでいます。

そんなレジェンド柴たちのライフスタイルや食生活などにフォーカスし、その元気の秘訣や、老犬と暮らす上で大切だと思うことを、オーナーさんに語っていただくこの特集。

今回はなんと19歳のレジェンドが登場です。今でも元気に自らの足で散歩を楽しんでいるというまろんくんの、長寿の秘訣とは!?

まろんくんプロフィール

柴犬

年齢&性別

19歳の男の子

体重

10kg(若い頃から変わらず)

大好きなこと

散歩!

既往歴

・12歳で睾丸に良性の腫瘍ができ摘出。併せて去勢。術後1年程度、ちょっとしたお漏らしが続くが自然に回復。手術が原因と思われたが、追求はせず病院を変更。

・13歳で前庭疾患に。超音波治療と投薬により、2カ月程度で回復。

・18歳で右のまぶたにダニが付き、自分で取ろうとして目を傷つけてしまう。点眼により回復。

・19歳の誕生日を目前に肝臓と腎臓の数値が悪化したが、投薬により数日で体調は回復。

 

マッスル・ボディの内弁慶

柴犬

 

フワモコな毛並みの中に、ガッシリとしたマッスル・ボディを秘めた驚きの19歳、まろんくん。

 

散歩が大好きな柴MIXの男の子です。

 

まろんくんのマッスル・ボディは、元々丈夫なこともありますが、オーナーさんが「若い内に筋肉をつけて、老後に足腰が弱らないように」と、しっかりトレーニングした成果。

 

散歩は2〜3時間行くこともあり、そのほかにも生活の中で色々なトレーニングを取り入れてこられました。

 

そんなトレーニングや、食事、性格に今の暮らしぶりなど、19歳の今も元気なまろんくんの秘密に迫ります。

柴犬

 

「性格は内弁慶ですね。家ではシャンプーなど嫌なことがあればうなったりして怒りますが、外ではビビリです。

 

それから、人より犬の方が好きで、特に女の子が好きです。

 

人と接する機会は多いだろうからと、小さい頃からできるだけ犬と触れさせてきたからだと思います。

 

人にはあまり興味がなく、人混みや、触られるのも苦手。

 

今思えば、もう少し人にも慣れさせておけば、私にももっと甘えてくれたかもしれません」

 

内弁慶で、オーナーさんにだけ怒るのも、きっとまろんくんなりに甘えているのでしょう。

 

ちなみに、シャンプーや足を洗われるのが嫌いなまろんくん。

 

水が苦手かと思ったら、散歩中の雨や川遊びなどは平気だそう。自分がしたいことはOK! な現金さも可愛いですね。

 

シニアになってからはサプリや甘酒で栄養をプラス

柴犬

おやつにはマグロの背骨も

 

食事はどんなものをあげてこられたのでしょうか。

 

「フードは、仔犬期から現在まで、ドライフードを基本にしています。

 

穀物ではなくタンパク質がメインのもので、できるだけ添加物が入っていないものを選んであげてきました。

 

またシニア期の手前くらいからは、単一の原材料でない、ホリスティックフードといわれるものを与えるように。

 

シニアになってからは、フードだけでなく、お腹の調子を整え、食い付きを良くするため、ビオフェルミンや米麹、甘酒などもプラスしています。

 

甘酒は製氷皿で凍らせておいて、ご飯の時に氷1個分を解凍して上げているんですよ。

 

最初に少しお腹が緩くなりましたが、その後調子は良かったので、デトックスだったのかなと思います」

柴犬

 

また、目が悪くなってきた3年前頃からはブルーベリーのサプリを、半年前頃からはDHAのサプリも上げているとのこと。

 

DHAサプリは、トイレの場所を間違うなど、少し様子がおかしかった時期に与えてみたところ、すぐに改善したそうです。

 

サプリには様々な種類があり、愛犬の年齢や状態によっても効果は違ってくると思います。

 

初めてのものを与える際には、かかりつけ医などに相談してみてくださいね。

 

まろんくんのオーナーさんも、分量などを獣医師に相談して与えているそうです。

 

家でもトレーニング!

柴犬

 

家では強気な内弁慶のまろんくん、「家」が変わっても動じません。

 

「実は色々あって8回も引っ越しをして、その度に病院も変わっているのですが、特に気にしていないようでした。

 

一緒に暮らす家族が変わったりもしましたが、それにも動じていませんでした」

 

8回も引っ越すと、すっかり慣れて平気になるのかもしれませんね。

 

それに散歩が大好きなまろんくんなので、きっと新しいコースも楽しかったのではないでしょうか。

柴犬

 

「マイペースなまろんですが、内弁慶だからこそと、しつけはしっかりしました。

 

あまり甘えないのはそのせいもあったかもしれませんね。

 

それから、家の中でもトレーニングはやっていました。

 

若い頃はあえて床をフローリングのままにして脚を鍛えたり、シニアになってからは階段の昇り降りもさせました。

 

犬は前足7:後足3の割合で体重を支えていると聞いたので、普段の負荷が少ない後足を鍛えることを意識してきましたね。

 

また、人間でも歳を取ってからの筋トレで寝たきりを防止できるといった話を聞きますが、まろんも同じように考え、トレーニングで元気な老後を目指しています」

柴犬

 

シニアになってからの階段昇降! もちろん若い頃から鍛えてきたまろんくんだからこそ、安全にできて効果も高いのだと思いますが、中々にハードなトレーニングですよね。

 

どんなトレーニングでも、弱ってからではなく、元気な内から、無理なく鍛えていくことが大切だと思います。

 

なお、フローリングでのトレーニングは若い頃だけで、シニアになってからは滑りにくい床にしてあげているそうです。

 

まだまだ自力で

柴犬

 

ばっちり鍛えた強靭な足腰を持つまろんくんですが、3年ほど前から、目と耳はだんだん弱ってきてしまいました。今はどんな暮らしぶりなのでしょうか。

 

「今はまだ介護という程の状態ではなく、普通に生活できていると思います。

 

ただ、目は明るい・暗い程度しか分からず、耳も最近はかなり遠くなっていますね。

 

ですので、急に触ったりせず、まず手の匂いを嗅がせたりして、近くに居る気配を分からせてから接しています。

 

散歩も今でも行っていますが、気を付けて歩いたり、時間を減らしたりはしています。

 

また、たまにオシッコを少し漏らしてしまうことはありますが、トイレもちゃんとできていて、認知症の気配もありません」

 

シニアになった頃、獣医さんから「老犬とは思えない」と太鼓判を押されたまろんくん。

 

オーナーさんのお世話の甲斐もあって、まだまだ自力生活で頑張っています。

 

因みに、まろんくんが去勢手術を受けたのもシニアになってから。

 

そしてその後、一気に白髪が増えてしまったそう。

 

そのこともあり、オーナーさんは「若い時に去勢しなかったことで、雄性ホルモンがしっかり出て、良い影響があったのかな」と仰っていました。

 

去勢にはメリット・デメリットがあると思いますが、するにしてもしないにしても、できるだけ若い内に、かかりつけ医に相談されることをおすすめします。

 

トレーニングに愛を込めて⋯

柴犬

大の仲良しだった親友・ミルちゃんと

 

最後に、改めて長寿の秘訣を伺いました。

 

「やっぱり、しっかり散歩に行ったことと、トレーニングしてきたことでしょうか。

 

体を鍛えられたことはもちろん、刺激という意味でも良かったと思います。

 

例えば散歩なら、外で色々なものに出会ったり、触ったり匂いを嗅いだりすることが刺激になりますよね。

 

トレーニングも、普段の生活とは違う負荷が体に掛かります。

 

それが適度なものであれば、じっと大人しくしているよりも、交感神経が働いて免疫が上がったり、脳も活性化しているのではないでしょうか」

 

オーナーさんはしっかりとご自分の考えを持たれ、本当に人間と同じ、いやそれ以上に、若い時からまろんくんの老後を見据えて育ててこられました。

 

そんなオーナーさんでも「若い時は頑張ってやっていた口腔ケアが、最近できていないな」「もっと甘えさせてあげれば良かったな」といった反省を口にされます。

 

また、12歳で良性腫瘍を摘出した際、手術の影響と思われる尿漏れがあったそうで、「大きな病院だからと任せたのがいけなかったのかな」とも仰っていました。

 

尿漏れはしばらくして自然に収まったとのこと。

 

であれば、“しっかりと病院を選び、専門家に任せた結果なんだから仕方なかったことだ”と考えてもおかしくありません。

 

ですが、オーナーさんはどうしても「まろんくんのためにもっと良い方法がなかったか」と考えてしまうのでしょう。

ミルちゃんの後継犬・ピコちゃんとも仲良し

 

愛犬を家族に迎える、そして一生一緒に暮らしていくということは、本当に大変な大仕事です。

 

どれだけ信念を持って頑張っても、いつも心配事や気になることが絶えません。

 

それでも頑張り続けることができるのは、信念や責任感だけでなく、やっぱり深い愛情があるからだと思います。

 

決して重くも大袈裟でもない、明るい語り口でお話しくださったオーナーさんですが、言葉の奥には、まろんくんへの深い深い愛情を感じました。

 

取材・文/橋本文平(メイドイン編集舎)

 

 

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