2021年6月20日8,626 ビュー View

『はじめましての柴犬』ーKIKI連載・お転婆姉妹の椿と柊 #1

モデルや執筆家、写真家として活動するKIKIさんは、東京と逗子の二拠点で「柴犬ライフ」を満喫中。愛柴の名前は椿(つばき)で、キツネ顔とたぬき顔のハーフさん。そして忘れてはならないのが、KIKIさんの娘であり、椿の妹である柊(ひいらぎ)の存在。

お転婆娘たちが繰り出す、明るくにぎやかで、癒しに包まれた柴犬ライフー。KIKIさんご自身が、温かな文章で綴ります。

 

#1は、はじめましての家族紹介。

『はじめましての柴犬』ーKIKI連載・お転婆姉妹の椿と柊 #1

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赤毛の柴犬と暮らしはじめて、もうすぐ3年になる。名前は「椿」。まだ3才だからか、性格なのかわからないけれど、お茶目で好奇心旺盛のお転婆娘だ。

 

うちの家族構成はわたしと夫と3才の椿と2才の娘。椿のことを長女とみなしているので、4人家族だと思っている。夫のことを「お父さん」と呼んだりすることがあるように、椿のことを「お姉さん」と呼びもする。本人はお姉さんと呼ばれても、振り向きすらしないけれど、椿と娘が一緒に過ごすようになってから、椿はお姉さんらしさを常々見せてくれている。

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photo:KIKI

 

娘は椿と同じ年(ふたりともなんと戌年!)に、9ヶ月遅れて産まれてきた。年末の出産、それも帝王切開での出産だったので、年越しで10日近くも家を留守にした。そのうえ、久しぶりに帰宅した母の腕には、見たことのない赤子が抱かれていたのだった。椿は娘に対して、遠巻きに様子をみて、だんだんと近寄ってきて鼻をつけてくんくんと匂いを嗅いだ。そのうちに娘の小さな足をぺろぺろと舐めはじめた。

 

互いに、なにがなんだかわからない存在だっただろう。親のわたしも、言葉の通じない姉妹になんと説明していいのかわからない。とはいえ、ふたりに伝えることは、生後まもなくのときも、3年経った今でも変わらない。1に「仲良く」、2に「やさしく」。ときに、それぞれのおもちゃを取り合ったり、椿が娘のおもちゃを噛んで駄目にしてしまったりすることもあるけれど、概ね、仲良く一緒に暮らしている。

 

振り返ってみて、いつだったか記憶がなくて残念に思うのは、娘がはじめて椿を認識したときのこと。今でも名前ではなく「わんわん」と呼んでいるのだが、その呼びはじめがいつだったかを覚えていない。なので、いつかはっきりと「つばき!」と呼ぶようになったら、そのときのことはしっかり記録しておこうと思う。

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photo:KIKI

 

ちなみに、椿からみたうちの主従関係は、たぶんわたしが主人でつぎが自分。その下に夫がいて、さらに下に娘がいる。家にいる時間が長く、ご飯をあげたり、叱ったりするのはわたし。夫は声を大にして叱ることはなく、たとえソファに寝そべっているときにカラダの上に乗られても、じゃけんに追い払うことはない。娘に対しても同じで、たいていの要望を聞いてあげている。そのやさしさにつけ込まれているのかもしれないが、娘にとってはそんなお父さんが大好きで、駄々をこねるときはいつも「お父さんがいい〜!」と繰り返している。

 

こんな一家3人と1頭の、ふつう時々とくべつな日々を、これから月に一度、ここに綴っていこうと思う。どうぞ末長くお付き合いください。

 

 

【PROFILE】KIKI

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東京生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業後、ファッション雑誌や広告媒体を中心にモデルとして活躍。

近年では写真家、執筆家として活動の幅を広げている。

著書は『KIKI LOVE FASHION』(宝島社)『山スタイル手帖 KIKI』(講談社)ほか

Instagram:@campagne_premiere

 

 

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