2021年9月21日1,758 ビュー View

【柴犬お悩み解決NOTE】#46 トレーナーさんとの訓練後も噛み癖が直らず、怖くて室内に放せません。【ドッグトレーナー・小野洋平がズバリ回答】

第一線で活躍するドッグトレーナーの小野洋平さんが、読者からのしつけ・トレーニングのお悩みに答える連載『柴犬のお悩み解決NOTE』。今回は、パピーの頃から唸ったり噛みつきが激しく、ドッグトレーナーの元でトレーニングしたものの本気噛みが直らないというご相談です。オーナーさんは恐怖で室内に放すことができないという状況ですが…果たしてその解決策とは。

今回のお悩み:パピーのときから噛み癖が。トレーナーさんとの訓練後も噛まれてしまい、室内に放すのが怖い

1歳・男の子

我が家に2ヶ月で迎え、数日後には唸って怒って自己主張をしていました。

 

2週間後の健診で病院に連れて行った時に、獣医さんや看護師さんにも唸って怒り、「この子はしっかりしつけないと将来、大変だと思う」と言われました。

 

その後、食べ終わったご飯のお皿を下げた時に息子が噛まれました。

 

それ以外も問題行動が見られたので、ドッグトレーナーさんに相談し月齢5ヶ月くらいでトレーニングを始め、床に抑えつけて叱る練習などを家族全員で受けました。

 

トレーニングを卒業したあと、しばらくしてから次のように3回噛まれました。

 

・散歩中、拾い食いした石を出させようと怒ったら流血するほど深く主人が噛まれた

・室内で加湿器の水を入れている時に寄って来たので、邪魔だとどかそうとしたら主人が噛まれた。

・散歩後、玄関先で足に絡まったリードを取ろうとしたら、流血するほど深く私が噛まれた

 

それ以来、怖くて室内に放せていません。私に関しては「また噛まれるかも」と軽くトラウマになってしまっています。

 

何度か里親に出す事も頭によぎりました。でもやはりどうにか向き合って行きたいと考えています。

 

関係を改善出来る方法を教えてください。

 

大至急もう一度トレーナーさんを探すべき

柴犬

xxii_gallery/Shutterstock

 

最初にお断りしておきますが、ここに書かれている少ない情報から推測してアドバイスをしていますので、その点はご了承くださいませ。

 

すでにトラウマになっているとのことなので、預託トレーニングも含めもう一度早急にトレーナーさんを探すことをおすすめします。

 

飼い主さんがうまく犬を扱えない場合は、預託でのトレーニングも十分に有効です。

 

また飼い主さん自身が犬の扱い方、接し方を学ぶこと、つまり本当の意味で犬を理解することが必須です。

 

どんなに優秀なトレーナーさんに預けようが、一緒に生活をする飼い主さんが犬という動物を理解していなければ、何も変わらないからです。

 

床に抑えつけて叱る練習などを家族全員で受けました」とありますが、そのやり方をボクは否定はしませんし、この子には必要だったのかもしれません。

 

しかし、まだ1歳前なのに“抑えつけるだけ”のトレーニングをしていたら、犬の問題行動はひどくなるでしょう。

 

こういうタイプの犬には、抑えつける以上に“発散”や“楽しいこと”をさせてあげる必要があります。

 

簡単にいうと、年齢や体力に見合った“よく食べよく動きよく寝る”ができていることが一番大切。まずは思いっきり遊んだり戦ったりして疲れさせてください。

 

特に子犬の場合は、思っている以上にいろんな刺激や発散が必要です。

 

頭を使わせながら散歩をするなど、刺激や発散のための手法は多岐に渡ります。

 

また散歩やトレーニング中だけでなく、普段の犬への接し方、家での過ごし方の方の中に、犬の心を育てるポイントがたくさんあります。

 

そのようなポイントを今からでもしっかりとトレーナーさんから学んでください。

 

たった数ヶ月で終わらせてはダメ。トレーニングはずっと続けるもの

柴犬

MitchyPQ/Shutterstock

 

5ヶ月くらいで「床に抑え付けるべきだ」と判断されたような子であれば、トレーニングを終えたのが早すぎます。

 

2歳過ぎくらいまではオーナーさんがしつけへの意識をしっかり持って接していくことが必要。

 

定期的にプロにトレーニングをしてもらったり、預けしたりして、今の犬の状態がプロの目から見てどうなのかを判断してもらってください。

 

この“定期的”が大切です。犬は同じペースで心が成長していくわけではなく、大人にならない時期が長く続く子もいます。その逆で、急に成長する子もいます。

 

1歳前は特に「今!」という瞬間があります。

 

そこを逃さず、その時にできることに取り組めるかどうかが大事なので、必ず定期的にトレーナーさんに見てもらってください。

 

トレーナーに頼ることで飼い主のメンタルも楽に

柴犬

Nenad Cavoski/Shutterstock

 

今回の場合は、犬のトレーニングだけでなく、飼い主さんも噛まれたトラウマを解消するようなメンタルケアが必要でしょう。

 

実際にお話しないとわかりませんが、おそらくプロの手を借りないとこのトラウマをなくすことはできないと思います。

 

中には「飼い犬に噛まれるなんて恥ずかしい」と誰にも相談しない方がいらっしゃいますが、それは大きな間違い。

 

噛みグセはプロに頼らないと改善しないケースが多いので、しっかりと話を聞いてくれるトレーナーさんを大至急見つけてください。

 

犬がすぐに良くならなくても、自分に合うトレーナーさんに巡り会えたら、飼い主さんのメンタルが少し楽になると思います。

 

飼い主が自信を持つこと

柴犬

dreamnikon/Shutterstock

 

どんな犬に対しても、1番大切なのは飼い主さん自身が犬を理解し、正しく接することです。

 

飼い主さんがビビっているとトレーニングはできません。犬への恐怖心が雰囲気にも出てしまい、緊張のニオイが出ます。犬はそれを察し態度を変えます。

 

この子のことがかわいいと思えなくてもいいので、まずは怖がらずフラットに犬に接することができるようになること。

 

そのためには、この子と接しているときの自分に、ささいなことでもいいので自信を持てることが大事。

 

足が拭けた、触れた、前は噛まれたけれど今日は大丈夫だったなどができたときは、どうか自信を持ってください。

 

相性のいいトレーナーさんを探そう

柴犬

Thürler Baptiste/Shutterstock

 

どの専門家も同じですが、どうしても自分に合う合わないがあります。

 

お医者さんも美容師さんも相性が大切なのと同じように、ドッグトレーナーも相性が合う人を見つけることが大切。

 

またドッグトレーナーの場合は、犬との相性も考慮しなければなりません。

 

相性というのは会ってみないとわからないので、いろんなプロの方と実際に会ってみるのが良いでしょう。

 

今はコロナの関係もあって難しいかもしれませんが、お試しトレーニングや見学、初回カウンセリングなどをやっているところもあります。

 

早く自分と相性がよく、納得できるプロの方と会って、トレーニングを至急スタートさせてくださいませ。

 

小野洋平 PROFILE

『inu-house』代表。

通信のベンチャー企業に勤務後、カナダに渡りドッグトレーニングを学ぶ。カナダでは、いきなり家庭犬のトレーニングを行う現場で問題犬と呼ばれている犬たちに囲まれての修行。帰国後、介助犬育成と家庭犬トレーニングのケイナイン・ファミリーを立ち上げるが、日本人の犬の考え方や家庭犬の在り方に疑問を抱き、家庭犬トレーニングを主に行うようになる。日本独特の犬文化を守ることと変えていくことが目標。

 

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