『お久しぶりです、春が来ました』ーアキナ山名とおまめのラブい日々#19

『お久しぶりです、春が来ました』ーアキナ山名とおまめのラブい日々#19

春が来た。

何かが始めれそうな逞しい気持ちになる。

無闇な想像なんか陽にさらしてすっかり溶かしてしまったあとに

本当の気持ちだけを握りしめて歩いていけそうだ。

目の前ばかりを見ていると道は細く見つけにくくなる。

でも少しだけ上から自分を見下ろしたら、見えなかった道がたくさんあったと気づいてわくわくしてくる。

それが見えたら、選び直してそこに向かえばいい。

少し前までは信じていなかったけど、会いたい人に会って話しているときに突然はっきり見えたりする。

行きたい場所に行って歩いてるうちに突然はっきり思い出したりする。

でも少し前にもこんな気持ちになった日があったような。

あぁそうか。元旦だ。

あれから三ヶ月経ったのか。

あの日の気持ちを忘れずにやってきているか、と自分に問う。

うん、まあぼちぼち今年は忘れないでやっている、と及第点をあげたい。

撮影:山名文和(アキナ)

柴犬ライフがすこしだけ更新されないまま時間が経ってしまったことを許してください。

おまめは元気です。

ここで一つ報告がありまして。

2020年6月9日におまめを家に迎えました。当時施設の職員さんから、「八歳の豆柴」と教えて貰い出生証明書も受け取り、おまめとの生活が始まりました。

出生証明書の生年月日もしっかりと目を通していたにも関わらず、思い込みはすごいもので、八歳という年齢は間違いないと思っていました。

先日、引っ越しの際に整理していて出生証明書を見直したところ、おまめの年齢が間違っていることに気づきました。

2012年7月30日生まれ。

おまめが家に来たのはぎりぎりまだ7歳の時で、現在10歳だと気づきました。

本当に申し訳ないことをしてしまったなと思っています。

ただ、嬉しいのは、おまめが一つ若返ったこと。

子供とおまめがいつか一緒に歩くのをみたいと思っている。

当のおまめは、子供が近付けば、すくっと立ち上がりすぐに逃げているけれど。

そうかと思えば、眠る子供のそばに腰をおろし一緒に眠るときもある。

おまめのペースで気を許していってもらえたらいいなあと思っている。

撮影:山名文和(アキナ)

冬の終わり、おまめの耳がアレルギーで痛々しいときがあった。

鳴いて走り回り眠らないときがあった。

すぐに病院にいき、診てもらった。

一時的に薬が増えたが、すぐにおさまった。

できる限り避けてきたステロイドを十日間という約束でおまめに少量服用してもらった。

耳は良くなった。

持病があるワンちゃんとの生活は日々葛藤だ。

おまめの食事は手づくりでそこに少し皮膚に対応したドライフードを混ぜてあげてるし、シャンプーもまめにして、腸内環境から整えるためにサプリも食べてる。右往左往した始めの頃を経て、自分の中ではおまめにしてやれることは少し安定してきている。それでも突発的な何かが起きて、ずっと避けてきたものを服用してもらうことになった。

こんな時、いつも僕が犬だったら、という観点からしか選択出来ない。

僕が犬だったら、身体のことを考えて一つのドライフードのみで生きていくのは嫌だ。少しでも美味しいものを食べたい。もちろん色々配慮して。

耳が痛くて泣き喚くなら、少しだけ薬飲んでもいいかなと思った。

でも結局自分のエゴなのか。

そんな葛藤があるけれど、

落ち着いてゆっくりしているおまめを、

食べていたらすぐに自分も貰えるんじゃないかと足元にやってくるおまめを見ていたら、

これで良かったんじゃないかと思える。

なんにせよ今は通常運転に戻り、えげつない食べ盛りは変わることなく維持していることをお伝えします。

【プロフィール】山名文和(アキナ)

1980年7月3日生まれ。2012年、秋山賢太とお笑いコンビ「アキナ」を結成。

レギュラー番組を多数抱えるほか、『キンブオブコント』『M-1グランプリ』『THE MANZAI』で決勝進出を果たす。

愛柴は、保護施設から迎えたおまめ（10歳）。

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